センテンス・オータム

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鶴岡慎也が「打てる捕手」になった理由

あの鶴岡慎也という男なら、私もよく知っている....

 

 

日本一を成しえた06年は捕手二枚体制。「打の高橋(信二)、守りの鶴岡」といったイメージがしばらくの間まとわりついていたのであるが、後者はウイークポイントとされた打撃力も、年々身につけていった感がある。

確か某日の交流戦。広い札幌ドームのライトスタンドに放り込んだ際には、さすがに驚きを隠せなかった。なるほど、今季も30足らずのわずかな出場ながら、3ホーマー。

日本シリーズで相手のノーヒット・ノーランを阻止する一打を放ったけれど、ハムにいた12年のシリーズ第6戦でも代打で出場し、一二塁間を鋭く抜いて、巨人の日本一を先延ばしにさせていた。わりあい勝負強さも兼ね備えている‥。

 

どうして彼が、これほどまでに「打者」としても“ハイスペック”になったのかを考える。そして、私はこう結論づけた。

 

ダルビッシュ有の存在

 

その二枚体制だった頃、凡そダルの「専属捕手」のような形で出場していた、鶴岡。国内では“無敵”とまでになった彼の球を受け続けるうち、打撃にまで好影響を及ぼすようになったのではないかと。

つまり、ダルの球に比べたら、変化球のキレもスピードも、並み以下な他の投手が投げる球など屁でもなくなった‥‥。年を追うごとに打率が急上昇していった要因は、おそらくこれがイチバン大きかったと思う。

 

 

ダルビッシュ有 2010年 カレンダー

 

 

FA宣言をした鶴岡がハム復帰?そんな報道が駆け巡った先週。もちろん経験豊富な捕手としても捨てがたいが、パンチャーとしてもウェルカムだ。今季のファイターズは、こと右打ちの代打要員が不足気味で、矢野謙次の離脱後は、それがいっそう顕著となった。ポストシーズンでも勝負強さを見せつけてくれた彼がベンチに控えていれば、心づよい。

 

一方、実松一成獲得の報も一部で見られたが、その後けっきょくどうなったのだろう。捕手に関しては“何人いてもいい”ということでもなく、鶴岡に実松、さらに市川友也と今シーズン途中ベイスターズから加わった黒羽根利規と、30代以上のベテラン捕手を4名もかかえ、これでは清水優心の「バックアップ要員」としても多すぎる。彼らを二軍でやらせていては、獲得した意味がない。

大野奨太の穴(流失濃厚)はたしかに痛いかもだが、少々過敏になりすぎているのでは‥。それでいて近藤健介を捕手再挑戦させようという“迷プラン”まで持ちあがっているのだから、明らかに過剰気味である。

 

バットでも貢献できる鶴岡はまだしも、今のところ「専守防衛」な他の捕手陣を、一体どうやり繰りするつもりなのだろう。それこそ、せいぜい「二枚体制」くらいが、本当は理想なのだけれど。

 

 

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