センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

【視聴率0%?絶対に見たくない「時をかけるおじさん」】エースの続・シネマ日誌 《2020年1月14日版》

昨年末、行方不明者を探す公開捜索番組があった。

 

取り上げられたのは3件で、うち2件がイメージどおりの「失踪型」タイプ。モデルをしていた女性は再現Ⅴを見ていても、何らかの事件に巻き込まれた極めて高そうだけれど、昨秋キャンプ場で姿を消してしまった女児の件は、あまりに謎が多い。‥そう、今もって捜索が続けられている、あの女の子だ。

 

子を持たぬ筆者は想像することしかできないが、生死さえも分からぬその状況は、帰りを待つ者にとって、いちばん辛い時間なのではなかろうか。

しかし、過去の事例からいっても子供なら、どこかで生存している可能性もなくはない。見知らぬ誰かが別の場所で‥‥そのようなケースも昨今しばしば見られて、その行為自体はもちろん許されないけれど、たとえどんな形であっても『我が子が生存さえしてくれればいい』というのが、親たちの偽らざる想いであると察する。

 

 

アンジェリーナ・ジョリー主演の【チェンジリング】が、まさに行方不明となった息子を探し続ける作品だ。類の内容のものなら、幾つか観てきた。が、これまで観てきた作品とは明らかに一線を画す。還ってきた息子が、もし、別人だったら‥‥なんて発想は、少なくとも私の中では「キン肉マン」の王位継承編以来の触感。しかも、驚くことに、本作品は実話に基づいて制作されたという――

 

 

チェンジリング (字幕版)

 

 

1928年、シングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は、ロサンゼルス郊外で9歳の息子ウォルター(ガトリン・グリフィス)と暮らしていた。ある土曜日、彼女は同僚に泣きつかれて断り切れずに休日を返上して仕事へと向かう。暗くなって彼女が帰宅すると、家で一人で留守番をしているはずの息子の姿はどこにもなかった。シネマトゥデイより

 

息子が家からいなくなり、息子を名乗る男の子が母親の前に現れてからの展開が怒濤。時代背景が一世紀近い前なのもあって、現代なら起こり得ないことも多々ある。だが、本作品がクローズアップしているのはそこではなく、国家権力に一人で立ち向かおうとする勇敢な母親の姿だ。

その過程でおぞましい、別の事件も発覚する。当初、この事件に巻き込まれてしまったとされる息子にも、また新たな事実が発覚し――

 

扱っている題材はともかくとして、非常に“前向き”な映画だった。最後に、母親が刑事につぶやく一言に、それが全て集約されている。何も我が子の帰りを待つ親たちだけではなく、万人に通ずる‥皆が持ちあわせていたい、あの言葉だ。

 

 

 ◇バタフライ・エフェクトアゲイン

 

2019年はおかげさまでたくさんの「名画」と出合うことができた。新参者の私などが、本当は順位をつけるのもおこがましいが、今回お許しいただきたい。

昨年、もっとも感銘を受けた映画は、文句なしにバタフライ・エフェクトだった。もう一度観たくなって、一年ぶりに視聴。そのとき得た“気づき”や感想をあらためて.......

 

risingham.hatenadiary.com

 

何回見てもいい。時間をワープするとか、いかにもアメリカ的な発想ながら、ヒトの「運命とは」を考えさせてくれる。これを機に、一年に一回は【バタフライ・エフェクト】タイムを設け、おのれの侘しき人生を回顧したいと思う(笑)

 

‥この作品がよかったのは、時間を遡った際、そのときから人生を「やり直す」わけではなく、ちがう道を選択して“変わった自分”が今、そこにいること。

たとえば、私が学生時代果たせなかった初恋の相手に、時間を遡って想いを告げてきたとしよう。その返答いかんでは「妻」になった彼女とリビングで一緒にお茶を飲んでいる‥‥そんな光景も、もしかしたら“別世界”ではあり得たわけだ。つまり、分岐点の数だけ人生があった。

 

成れの果ての夢見がち筆者に、本作品は人生を空想することの悦びを教えてくれた。 

 

にほんブログ村 ニュースブログへ