センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

「キャラ」をつくること

13日の金曜日ベッキーが無事?「金スマ」で復帰をはたした。嬢がLINEでカレに送ったとされる『センテンススプリング』が、今年の流行語大賞にノミネートする‥かどうかは分からないが、この週刊文春で意外に好評を博している連載がある。

 

小林麻耶の「いつまで独身?」。もう一年以上続いているのだから、それなりに“需要”はあるのだろう。内容はブログの強化版といったところで、いかに自分がモテない女性であるか‥いかにして恋人をつくればいいのか等々を、毎週センテンスしている。

 

要は自らが若干“痛い女”であることを晒しているのであるが、私が思うに、この嬢‥‥そうした「キャラ」を、ただ作りあげているだけなのだと思う。つまり、「結婚(したいけど)できないオンナ」をウリにし、生存競争が激しい芸能界で生き残りをかけている....

 

このスタイルは、私個人とすれば、ハッピー全快がカンに障るママさんブログなんかより、よほど好感は持てる。が、嬢がモテないというのは、おそらく嘘だろう。あれだけの美貌を持ったヒトだ。男性から見向きもされない‥わけがない。恋人だって、つくろうと思えば今すぐにでもできるはずだ。もしかしたら、すでにいる可能性だってある‥は、さすがに深読みしすぎだが、自らにとって居心地のよい「キャラ」を手にしたと、つくづく思う。

 

 

小林嬢と“方向性”が酷似しているのは、今年放送50周年を迎えた「笑点」メンバーのひとりである春風亭昇太師匠だ。50歳を過ぎて、未だ「独り者」であることの侘しさや皮肉を、よくネタにしている。師匠も、たくさんおられるであろう候補者の中から決めかねている‥というのが実情なのだろうし、でなければ他に、他人様に言えない何らかの事情を抱えているかの、どちらかだ。

 

‥昇太のはネタとして成立しているからいい。私が、憤りを感じているのは三遊亭好楽師匠の方だ。彼は、近頃自らの高座に客が集まらない‥仕事がない‥そんな“負ネタ”を多く取り入れられている(しかもリアルっぽく)。‥こうなってしまったらオシマイだ。芸人としてのプライドはないのかと思う。

 

 

芸人といえば「ますだおかだ」の岡田圭右は、本当に良いポジションを手に入れた。だって彼の芸風が“滑り”なのだから。面白くなくてもいい。面白くないことが、岡田にとってはひとつの芸となる。さらに上をいくのが、滑舌の悪さを、ある種の芸としている諸見里大介。何を言ってるのか、さえ判らない芸人‥。諸見里の立ち位置が、同じく滑舌の悪い筆者は、実に羨ましい。

 

 

13日の北海道日本ハム埼玉西武戦で、こんな光景が見られた。

 

9回同点に追いついたハムが、延長までいった場合、捕手2枚をすでに使い切っていたので、本来捕手登録の近藤健介が、今季初となるマスクをかぶることになっていた‥。

けっきょく彼自身のサヨナラ打で勝利をおさめたので、それはなくなったが、お立ち台で幾分“自虐気味”に話していたものが印象的だった。送球難で盗塁阻止率1割台の俺が、あの緊迫した試合で、ふたたびキャッチャーやるんですよ‥‥

 

私には、そんなふうに聴こえた。しかし、これはいい傾向だと思う。近藤は、もう吹っ切れている。「悪守備」をネタにしてしまう、なにか爽やかで、余裕すら感じられた。昨オフ、雑誌の企画で西川、中島らと対談していた際も、同じようなことを口にしていたのを思い出す。

正捕手になりたいという野望は抱きながら、持ち前の打力を活かして現在は外野手となっている近藤。‥今は、これでいいのではないか。「キャッチャー・近藤」をネタとして笑いに変えられる強さがある彼に、計り知れぬ大物感を感じるのであった。