センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

センテンス・斎藤佑樹

昨夜、全世界に「生前退位」の報が駆け巡った....

 

 

昨秋頃からの、天皇陛下に関する「週刊文春」の記事を読むと、それを読者に予感させるものが、幾度かあった。ゆえに“ワンクッション”があったおかげで、私自身は特段驚くようなこともなかったけれども、今後は慎重に議論を重ねてゆくことになるのであろう。

 

2016年は度重なるスクープを飛ばし、ちまたでは「文春砲」などと呼ばれ、こと業界人には恐れられているそうだが、今回その“餌食”となってしまったのが‥‥北海道日本ハム斎藤佑樹(28)。

 

 

卓上斎藤佑樹 [2012年 カレンダー]

amazon.jpより 

 

 

13日夜のオリックス戦に先発した斎藤。タイミングを見計らっていたかのごとく、同戦を前に、まずはウェブ上での「先制攻撃」をしかけてきた。

記事によると、出版会社社長に高級外車「ポルシェ」をおねだりし、800万近くもの金銭を授受していたのだとか。にわかに信じがたいのだが、今年“絶好調”な文春だけに、若干真実味はある。

 

筆者は「野球人」としての斎藤佑樹はそこそこ知っているつもりだ。ただ、彼の「人間性」までは、さすがにわからない。だから、当該記事を読んだときは仰天してしまった。『まさか、あの斎藤がそんなヒトだったとは』 と。

 

‥問題は、ここなのである。当該記事に目を通したほとんど人間が、おそらく同じような思いに駆られたことだろう。一度記事として世に出てしまえば、それが「事実」であるのだと、大衆は“錯覚”をしてしまう。あらぬ風評被害は‥ある種、人気商売に就く者の宿命であるのかもしれない。

 

残念ながら、これが事実であるとして‥しかし、出版会社社長と斎藤との間でどういったやり取りが交わされたのか、その経緯までは、ハッキリいって当事者以外の人間には知る由もないのだ。今の段階で「性悪」のように書きたてられた斎藤が、誠に気の毒だ。

 

人気はあるが、本業でパッとしていない‥‥。常に獲物を窺っている週刊誌のような媒体にとって、彼は格好のターゲットになり得るだろう。記事にしやすく、“叩いて”喜んでくれる読者も、一定数存在している。

‥だが、昨夜の時点で、文春の目論見は、一部外れたのだ。

 

前日にチームの連勝記録がストップしたのもそうだし、それならと、斎藤がKOでもされて、途中降板する哀れな姿を当該記事にオーバーラップさせ、さらなる「愚か者」に仕立てあげようとしていた‥‥。魂胆見え見えなんである。

蓋をあけてみれば、5回無失点投球で、立派に先発の役割を務めあげた斎藤。彼の「意地」を見た気がした。試合で勝利投手にはなれなかったが、文春の攻撃は、自力で跳ね返してみせたといっていいだろう。「決意」の投球だった。

俺は、これからも負けないーー

 

 

私も、今回は苦しかった。ブログタイトルは、もちろん「センテンス・スプリング」を、おもいっきり意識している。社長がおられるあの野球系某マガジンにも‥度々お世話になっている。どちらも筆者の生活から切り離すことのできない、大切な書。

さりとて“受け身”でいる斎藤を、ただ傍観していることだけはできなかった。今、彼に云いたいのは、ひとつだけ‥。『野球で見返せ』 これに尽きる。

 

 

週刊文春 2016年 7/21 号 [雑誌]