センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

岡大海を「覚醒」させたのは

‥しかし、あれだけの逸材がよくドラフト三巡目まで残っていたものだ。

 

 

岡大海(25)のことである。打撃面で成長著しい彼は、近頃「勝利の男神」‥そう周囲に呼ばれているのだとか(読み方は“おがみ”)。交流戦終盤に一軍合流。そこからチームの怒涛の快進撃が始まった。

8月になった今現在でも、3割台後半の高打率をマーク。‥前年までの岡を見るからに、正直、私も「一時的なもの」を冷静に見ていたが、甘かった。ヒロミ旋風は一向に止まないのである。

 

赤いバンドをつけてると、その均整のとれた体型も相まって、まるで新庄剛志のシルエットを見ているようだ。最近は、意外にも豪快だった、打撃のスタイルまで、SHINJOに似てきた気がする‥。

この躍進を陰で支えたのが、ファームで共に過ごした米野智人であると訊いた。なんでも打撃面にかんするアドバイスを授けたらしい。どちらかとえいば、バットで苦労している米野からの助言とは、意外である。

もし、それが真実であったとして、岡の覚醒を促したのが米野であったとすれば‥今年、彼を埼玉西武から呼び寄せた甲斐があったというものだ。米野のには「名コーチ」となれる資質があるのかもしれない。

 

‥球団も、さすがにそこまでは見越していなかったと思うけれど、選手を見る目があるのは確かである。大学時代は投手兼内野手であった彼を、プロでは外野一本に絞らせた‥。こうした一見大胆な配置が、近年ことごとく功を奏している。

甲子園優勝投手にもなった平沼翔太。彼は今、遊撃手としてファームで汗を流す日々を送っている。チームのウイークポイントを考慮した部分も当然あるのだろうが、良い前例がファイターズには多いだけに、否が応にもその期待は高まってしまう。

 

“打てる”ことで、走攻守(守は、あと球際に強くなれば◎)すべて兼ね備えるオールラウンドプレーヤーとなった、岡 大海。ポスト陽岱鋼の最右翼、背番号「1」の後継者は、もう彼で決まりだろう。

交錯プレーにより顔面を故障しながら、すぐさま戦列に復帰したガッツ。そして、マルチ安打の活躍‥。入団直後にも見られたが、逆境をバネにする心の強さも、どうもこの男は併せ持っているようだ。