センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

ストーブリーグ(裏)最前線3

◆憤懣やるかたないGドラフト

 

 

別に将来有望な選手を囲い込んで獲る方法を悪いといってるわけじゃない。そういったやり方も、時には必要だろう。かつての西武もそれと似たやり口で、黄金期のメンバーをかき集めた‥。つまり、云いたいのはこういうことだ。

 

つまんねぇドラフトをするなぁ と。

 

もし、私が巨人ファンであったなら、怒りに震えながら傷心しまくっている。見るに耐えない、近年のドラフト情勢‥。

2013年、単独指名濃厚と思われた石川歩を土壇場でロッテにさらわれ、代わりに指名したのが、今何かと界隈を騒がせている小林誠司だ。順調に先発の柱へと成長した石川は、プロ入り後に『ロッテに指名されてよかった』そう本心から口にしていた。20年前なら、まず考えられない「巨人<ロッテ」の図式。これを聴いたら、いったい何を思うだろうか‥‥長野久義。私まで哀しくなってきた。

 

 

2015年はオコエ瑠偉を指名するといった報道も会議当日まで出ており、久々に心躍った。一応、筆者も1プロ野球ファンとして、“盟主”には球界を盛り上げてほしい想いがあるからだ。ネームバリューの観点からも、オコエは打ってつけの人材といえるだろう。

だが、蓋をあけてみたら、どの球団も1位候補にすら挙げていなかった、桜井俊貴。立命館大学の投手だった。

 

ドラフト直前に賭博問題が発覚し、投手陣が手薄になることが考えられた。したがって野手(オコエ)ではなく、ピッチャーの補強を最優先に切り替えた‥というのが大方の見方である。

この点にはついては同情する。たしかに、来期も「戦力」と見込んでいた投手が2人も、3人も抜けられたら非常事態だ。即戦力投手は喉から手が出るほど、欲しかったはず‥。

 

しかし、だからといってなぜ桜井なのか。昨夏の甲子園を沸かせた小笠原慎之介でも高橋純平でも、よかったのではないか。

こと小笠原は甲子園優勝投手で話題性もあり、東海大相模は巨人にとっても縁の深い仲。慎之介という名前も、なんとなく読売っぽいではないか。競合が目に見えていたから(実際には単独でいけた)、そのリスクを回避したとしか思えない。

クジを外してからでも、ハズレ1位で桜井を指名するのは、十分可能であったと感じてしまうのだが。それにもかかわらず「冒険」すらしようとしない巨人は、まさにドラフト弱者である。

 

いつから「冒険」しなくなったのだろう。そして“つまらない”ドラフトを繰り返すようになったのか。

巨人ファンを公言していた松井裕樹には振り向きもせず、堅実に?石川歩にいって、結果‥結ばれず、小林誠司‥。さらには、あからさまに「指名してください」といった名をした東浜巨にも、ゴメンなさい‥。実際に朝山東洋(1994年ドラフト3位)の指名に至った広島のような義理堅さも、この球団にはない‥。

 

 

先日、3軍にいる桜井が東大打線にめった打ちを喰らったという情報を知り、他人事ながらますます哀しくなった。Gドラフトに、はたして未来などあるのだろうか。

今夏優勝の作新学院。作新といえば、我々世代では江川卓。一時代を築いた大エースだ。巨人は今こそ、今井達也の指名に踏み切るべきではないのか。