センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

早大OBたちの曲がり角

◆「公」の斎藤さんだぞ

 

 

栗山政権が来期もほぼ続投となって、個人的な安心材料は数多くある。まず、これは多くの野球ファン方も関心を持っていることと思うが、大谷翔平の「二刀流問題」だ。

‥新監督というのは、どうしても“自分色”を出したがる。プライドの高い元プロ野球人が、栗山のやり方をそのまんま継承するようなことは、おそらくないだろう。張本勲とか、あの辺の頭の固いおじ様方が、ファイターズの監督に就任したら(絶対にないが)、まちがいなく大谷をピッチャーに専念させるはずだ。その点、栗山残留なら来シーズンも二刀流を存分に堪能できる。

 

そして、斎藤佑樹‥‥。監督から寵愛されている彼も、“残留”が決まったとみていいだろう。大卒6年目の今季も14日の時点で、勝ち星なし。高い契約金を払ったドライチとて、トップが代われば、そろそろ斎藤佑の立場も危うくなってきそうなものだが、栗山が監督であれば、来期もファイターズの一員が確約される。

‥どころか、上で挽回の機会を幾度も与えてもらえるだろう。激しい首位争いの最中‥先発を3度も任せてくれた、今シーズンがそうであったように。さながら覚醒をするまで待ち続ける「信念」を持った監督は、斎藤佑には栗山英樹、ただ一人だ。

 

しかし、2017年も 4番の座を約束された中田翔とは、わけがちがう。いくら監督が残留したからといって、決して安心はせずに、大いなる危機感を持って、彼には来たるシーズンに向けて臨んでもらいたい。

 

 

◆「公」的な投手?

 

同じく早稲田から鳴り物入りでファイターズに入団した有原航平(24)が、パッタリと勝てなくなった。打線の援護に恵まれず‥などの次元ではなく、立ち上がりから失点を重ねる投球内容そのものに問題がある。

一年間フルにローテーションに加わるのは、二年目の有原にとって、もちろん初めてのことだから、当然疲労もあるのだろう。たしかに彼は、ここまでよく投げてくれた。

 

だが、後半に成績がグッと落ちたのは有原だけではない。過去の歴史を紐といてみても、たとえば岩本勉や今関勝といった年数を重ねた投手が、勝負どころの後半戦にめっぽう弱かったのを思い出す。

あれには参った。岩本でいえば1998年、前半戦だけで二桁、10勝しておきながら、後半はわずか1勝に終わった。まがりなりにもエースと呼ばれた男がこんな体たらくだから、西武に大逆転で優勝をさらわれてしまい‥‥。

こういった先輩が現実にいたのだから、有原航平も堂々としていれば良い。ただ、これまで流れをみていて、極めて「ハム的」な投手だなと感じたのは確かである。竜頭蛇尾とは云わせない巻き返しを、今後に期待したい。