「ハムカツはお出しできません」
そんな張り紙を出した飲食店が、一部で物議を醸していたようだ。
たかだか野球‥商売にまで支障をきたせてどないするんや?‥というのが、第三者的な意見なのだろうが、私には店主の気持ちが大いに理解できる。死ぬ気で球団を愛しちまったモンは、勝つためだったら・・・
なんにでも、すがりつきたくなるんや
‥来店当日、どうしても「ハムカツ」を食べたいお客様もいらっしゃるかもしれませんが、提供できなくて申し訳ない。それでも、私はカープの優勝が見たいんです。今回が25年ぶりの優勝、次がいつになるか分かりません。今だけ、カープの優勝のために、どうか私のワガママをきいてください。
おそらく、こうした切実な願いがそこに込められていたのではないだろうか。ギャグなどの類ではなく、本人はいたってマジメ。だから、よけいに愛らしい。
筆者も口外こそ周囲にしていないが、実はシリーズ期間中「赤いもの」はできるだけ避けている。缶コーヒーも缶ビールもチョコレートも “今だけは”赤のもの以外をセレクト‥‥。そう、まさに今だけは、ファイターズが勝者となるためだけに、祈るような思いで。
「Twitter」より
第4戦まで終わって2勝2敗のタイ。ここまで、地元の大声援を背にした両チームの「内弁慶シリーズ」な様相を呈している。阪神タイガースと福岡ダイエーとの間で争われた2003年のときと、よく似た展開を見せているが、今回はどうだろうか。
そういった意味でも、あとひとつ‥地元で白星をつかむことができるか、第5戦はファイターズにとって、非常に意味を持つ試合となりそうだ。
第5戦‥。個人的にも、ファイターズとしても、過去に苦い思い出がある。09年と12年は、ともに2勝2敗までいきながら‥タイまではいくのだけれども、5戦目を落としたことにより、そのまま2勝4敗で巨人にうっちゃられていた。
したがって、なんとしても先に王手をかけたい。6戦以降、また慣れない広島の地で苦戦をしいられることは目に見えているから。
マツダではなく、札幌ドームで好投手・ジョンソンと対峙できるのは、ある意味ファイタイーズにとって好都合だったかもしれない。ここを取れれば、今度はリベンジに期す「投手・大谷」が控えている。
クライマックスでは、先発しながら1回でマウンドを降りた加藤貴之の先発。相手は強敵だが、今季7勝をあげた左腕の意地をみたい。