センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

「この世の果て」で見る景色

優しすぎるのも人を傷つけることがあるんだよ

 

 

‥似たものも含めると、これまで2、3回云われた気がする。青かった頃は真意をはかりかねていたけれど、最近になって、ようやく少し解った。たとえば、小室哲哉なんかも、この手のタイプの人間かも知れない。‥いや、わりと確信がある。

 

付き合っていた女性がいたとする。しかし、他に好きな人ができてしまい、そちらに乗りかえるのは‥まぁ致し方ないだろう。問題は、その後だ。ちゃんと“前カノ”と「清算」をしない。

彼女を傷つけたくない、または傷ついた顔を見たくないから、曖昧にしたまま、一方的に距離を置く。自ら別れを告げないのは、一見カレの優しさや気づかいに見えるが、相手からすれば独りよがりで残酷‥。結果、彼女は心に傷を負ったままとなる。こういった男は、えてしてそれを繰り返す。けっきょく、ひとりの女も幸せにできないのだ。

 

 

パンドラの箱には「希望」が残されていたという。

 

私は、小室氏が辿ってきた人生‥正確には愛の遍歴をみていると、どうも【この世の果て】を連想させてしまう。これは今から20年近く前にフジの「月9」枠で放送されていた作品で、野島伸司脚本の連続ドラマ。

 

 

この世の果て

 

 

ラストシーンが強烈だった。かつて世界的なピアニストとして名を馳せた主人公・高村。流転の人生の中、運命に導かれるように、ひとりの女性と出会う。だが、幸福な時間もつかの間。女とクスリ、様々な誘惑をなかなか絶てずにいた高村は、彼に残されていた最後の希望‥‥愛する彼女をも失ってしまった。

 

そして、ある出来事をきっかけに植物人間と化してしまう彼女に、生涯をかけて寄り添っていくことで、ようやく「真実の愛」にたどり着けたという、衝撃的なラストシーンへ。

 

同ドラマで究極な愛のカタチを見た気がした。男が生涯をかけて、たったひとりの彼女だけに寄り添う‥‥。もしかすると、小室氏もあの“境地”に達している。だとすれば、氏は今を、幸せに生きているであろう。最後に、そこへたどり着くことができたのだから。

 

私には、自信がない。いったい「この世の果て」で見る景色とは、どんなものであるのか。今はまだ、見当もつかないが、希望はかならず残されていると、信じている。