センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

「川工」の星となれ ー太田賢吾ー

チームの不甲斐なさ、また以前には谷元圭介の放出劇なんかもあったりして、怒りをぶつけてしまったり、絶望を嘆いたりすることも多くて「偏屈なジジイ」みたいな印象をお持ちになっている読者も、近ごろは多いのかもしれない。

 

が! んなこたぁない。こんな私だって温かく見守るべきところは、そうしている。どちらかといえば、普段の私は優しいのだ。

‥自分で言うなって感じだが(笑)、前夜快勝の余韻に浸りながら、今回は久々に、とっても前向きな文章を綴っていきたいと思う。

 

 

来季を見据え‥‥などと、まさかこの時期から言うとは思わなかったし、わが北海道日本ハムにかぎって「ポストシーズンなき戦い」なんて考えたくもなかったのだが、なっちまったもんは仕方ない。来季を見据え‥としか、確かにもう形容するしかないファイターズ、夏の陣。

 

積極的に若手を起用しているなかで、私が身を乗り出し見入ってしまった、2人の選手‥‥。ひとりめがルーキーの堀瑞輝(19)だ。

 

想像以上。 さすがは「高校ビック4」と呼ばれた投手らを差し置き、ドラフト1位で獲得しただけはある。

まともに彼を見たのは昨秋行われた国際大会のとき以来だが、やはりモノがちがう。同じ背番号を背負い、同じ高卒左腕ということで、入れ替わりでチームを去った吉川光夫かぶる点も多いのだけれど、少なくとも同時期での吉川よりも、強いボールを放っている。先日のソフトバンク戦では球界を代表するスラッガー、あの柳田悠岐から、直球で三振を奪っていた。

 

堀が持つポテンシャルから考えて、いずれは先発もあるかもしれない。ただ、短いイニングでの彼も、けっこう面白い。投げるイニングが決まっていれば、あのスピードボールがより活き、若干サイド気味の腕から繰り出されるフォームも、左打者は、かなり対策に手を焼くのではないか。つまり、今でいう宮西のようなポジションだ。

‥速球派左腕は球界でも希少な存在。首脳陣も、さぞ起用法に迷うところだろうが、いずれにせよスケールの大きい投手に育ててもらいたい。

 

 


日本ハム ドラ1 堀瑞輝 1軍初登板 全投球 楽天戦 2017年8月9日

 

 

もう一人は打者。14日のソフトバンク戦で決勝となる適時3塁打を放って、初のお立ち台にもあがった、太田賢吾(20)。

 

壇上、守備に自信を持っていると本人は口にしていたけれど、いやいや、打撃の方にも早い時期から注目していた。

なにせ、打球が速かったのだ。むろん、バットに当たればの話だが、彼の打球には以前から「鋭さ」があった。強い打球を飛ばせる‥すなわち、それはプロの投手相手にも力負けしていないということ。

彼の“プロ初本塁打”を偶然、西武第二球場で目の当たりした。西口文也の変化球をとらえ、ライナーでスタンドへ運び去った。引退間近だったとはいえ、名投手・西口からの初ホームランは、強烈にインプットされた。

 

‥西口で思い出したわけではないが、打球の傾向とすれば、清水隆行(巨人→西武)のものとも、少し似ている。内野手にしては大柄な身体(S.186 T.74)ながら、左右に打ち分ける器用さも持ち合わせ、“打てる選手”としての資質も、私は十二分にあるとみている。

 

 

川越工業高校卒。埼玉生まれの筆者の同級生も、何人か同校へ進学した憶えがある。昭和の時代は野球部も強くて、プロ野球選手も複数名輩出しているが、いずれもプロでその才能を花開かせたとまでは、ならなかった。太田には、是非「川工の星」になってもらいたい。

 

 

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2015年12月頃、同校前で撮影 

 

 

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