センテンス・オータム

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日本ハム・アラカルト 【ニック・マルティネスは大物なのか】

カンポスではなく、ポンカスだった.....

 

 

とは大沢啓二監督の弁。1994年、新外国人としてやってきたフランク・カンポスという投手が、まったく戦力にならず、春先にはもう戦力外通告。現代ならわりとよくあることだが、まだ温情もあった20年以上前の球界において、このようなケースは珍しかった。

それにしても、ポンカス‥傑作だ。大沢氏は不思議な名言が本当に多い。ポンカスをクビにして、球団史上最高助っ人とも謳われるK・グロスを招いたのだから、まさに禍を転じて福と為すである。

 

カンポスはメジャーでの実績はなく、来日当時はまだ25歳という若さ。球団としても「大化け」を期待していたにちがいない。その後、台湾球界に渡ったとの話を訊いたが、今、何をしているのだろう。

それほど話題にはならなかったが(?)、今季久々に「超大物」がファイターズに加入した。推定年俸はなんと2億。‥男の名を、ニック・マルティネスという。MLB通算は17勝30敗。この数字に不釣り合いな破格の待遇である。

とはいえ、昨シーズンもレンジャーズで先発ローテの一角に加わり、彼もまだ、現在27の若さ。その気になれば今季もメジャーで野球ができたものを、敢えてファイターズでプレイする道を選んだのだとも訊く。冷遇が続くFA選手の「特需」といったところか。

 

そのマルティネスが4日、千葉ロッテとのオープン戦に初登板。‥‥3回4失点。散々な日本デビューとなった。個人的な見立てとすれば、まずボールの軌道が良い。直球は常時140キロ台後半をマークし、ダルビッシュ仕込みの?カットボールもストレートと同等の速さがある。

結果はともかくとして、好印象だ。少なくともポンカスのようなことにはならないだろう。‥もっとも彼には大金を払っているので、多少打ち込まれた日があったとしても、現場は我慢して使うはず。

 

 

私が知るなかでの大物「助っ投」1位はこの人

Bill Gullickson - 1986 Topps - 来日外国人(巨人) ビル・ガリクソン

 

 

しかしながら、投手の助っ人に2憶とは、これまで聴いた憶えがない。ファイターズにも、いわゆる「現役バリバリ」とかはいたけれど、マルティネスは異例中の異例。

昨シーズンかぎりでファイターズを退団した人気者、L・メンドーサもMLB通算16勝(25敗)を誇り、年俸は1憶だったと記憶。筆者調べでファイターズに在籍した過去の「大物」たちがメジャーで何勝してきたのかを調べてみたら、こうなった。

 

 

1.【48勝】ジョージ・カルバー(1975)

2.【34勝】マイク・ケキッチ(1974)

2.【34勝】スコット・サンダース(2001)

4.【24勝】ライアン・ループ(2004)

5.【17勝】ニック・マルティネス(2018)

 

 

以上が勝ち星が多い順からの5傑。N・マルティネスは5位にすぎない。これよりも“不吉”なのが、実はここに記載した投手が皆、1年以内で退団しているという事実‥。

データはないが、カルバーとケキッチに対しても間違いなく、当時としての大金を払っていたはずで、にも拘わらず、成績を収めてくれないとあっては、長らく続いた球団の「大物離れ」もなんとなく、頷けてしまう。ちなみにケキッチが5勝、カルバーにいたっては、わずか1勝である。《備考:サンダース3 ループ1》

 

2018年‥はたして年俸ナンバーワン、ニック・マルティネスの命運はーー

 

 

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