センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

日本ハム・アラカルト 【2018.開幕に向けて《後篇》】

◇期待寄せる野手、ナンバーワンは.....

 

 

誤算といえば忘れてはならない、清宮幸太郎。開幕二軍スタートが決まった。オープン戦で結果も残せていなければ、食事制限つきの入院生活で、体重が「激減」したとも訊く。‥本来なら野球するどころの騒ぎではない。そんな有様で一軍にいたら“客寄せパンダ”と揶揄され、他の好調な選手から不満の声も続出するだろう。

まずはベストコンディションにすることが先決だ。焦る必要はまったくない。二軍の試合に出続けて感覚を取り戻し、ゴールデンウイーク頃に上がってきてもらえれば。

ただ「清宮二軍」により、また別の側面で期待できる部分もある。それは、いずれ必ず訪れる低迷時‥‥話題性の高い清宮の一軍初登場が“起爆剤”となって、チームを再上昇させてくれるのではないか?ということ。‥無論、清宮が二軍できちんと結果を出しているのが前提となるけれども、彼の存在は今季、ファイターズの「切り札」となり得る可能性も秘めている。

 

清宮以外で、不安要素があった野手は、新外国人のオズワルド・アルシア。来日が遅れたとはいえ、オープン戦ではまったく快音が聞かれず、清宮同様、ヒット1本すら打てない状況がしばらく続いた。しかし、以前の「レアード式」に倣い、打席に立たせ続けることで、ようやく本来の打撃を取り戻してきた感がある。最終戦では、逆方向へ鋭い当たりをみせて“来日第1号”。タイミング的にはベスト。このまま本番に入れれば、彼は非常に頼もしい打線の核となる。

 

 

レアードはホームランを量産し、西川、近藤といった実力者はさすがで、オープン戦でも高打率を維持。真のブレイクを狙う横尾も実質「二年目のジンクス」を感じさせない豪打をみせつけ、大田泰示も開幕に間に合わせてきた印象。‥となると、懸念はやはり、あの男。清宮二軍で文句なし【4番一塁】に居座ることになった新キャプテン・中田翔である。

状態はすこぶる良さそうだ。太ってもなく、昨年のように極端に痩せすぎてもいなく「シルエット」の美しさに、まず目を引いた。それと責任感の表れだろうか、はたまた「清宮効果」で彼も意気に感じるものがあったのか‥‥試合中、実にイイ表情をみせてくれている。

『もしかしたら、今季の中田はやってくれるのではないか』そんな期待感を抱かずにいられない。4番がしっかり機能してくれれば、ファイターズの上位打線は出塁率が優秀なだけに、爆発的に得点力が上がる。辛酸を嘗め続けた昨シーズンのうっ憤を、ぜひ晴らしてもらいたい。

 

 

スーパーキャッチャー城島健司 (スポーツノンフィクション)

 

25日の最終戦、捕手からの牽制でタッチプレーとなった際、慌てた一塁の審判がおもわず“コケてしまう”といったシーンがあった。必死に笑みを押し隠していた、そのとき中田の表情が、また何とも言えなかった。が、ここで注目すべき点は中田ではない。矢のような送球で「間一髪」を演出した、清水優心の肩である。

‥清水は本気で狙いにいっていた。おそらくシーズン中も、同様なシーンが幾度もみられるのではないか。九州の高校出身で、かつては「城島二世」とも呼ばれていた強肩強打の捕手。唯一、偉大な先人と大きく違っていた点が、打撃のひ弱さ。しかし、彼はそれも克服しつつある。昨シーズン、待望のプロ1号を放ち、オープン戦でも打率は優に3割を超えた。

一時期、近藤健介の捕手再挑戦のウワサも囁かれていたが、それも立ち消えなりそうなほど、攻守で急速に成長してきている。下位に組み込まれるであろう清水が、バットでも貢献してくれるとなれば、ファイターズ打線は、まさに鬼に金棒といった塩梅である。北の大地発、いずれはオールジャパンも視野に入りそうな清水優心の今シーズンに、期待大だ。

 

 

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