センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

人物研究vol.2【横山めぐみ】ーのじまにあー

先週末のワイドショーや情報番組では「紀州ドン・ファン」を取り上げていたものが多かった......

 

 

密室の殺人?自殺?謎が謎を呼ぶ、実録・上級ミステリー‥。注目度の高さが窺える。

あらたに判ったこととして、妻に月100万の“お手当”を出していたとか。‥尋常ではない。しかし、故人はそれを支払うことにより、今なお現役だったとされる夜の営みの方だったり、家事であったり、きちんと妻としての役割も、彼女に求めていたのではないか。端から“金お目当て”の彼女には、当然その意志はなかったわけで。男に何某の不満はあったかもしれない。

 

だからといって「死」というのも変だ。女は、“居るだけで”毎月大金が転がり込んでくる。曰くたしかに殺す理由はない。が、100万どころの騒ぎでは済まない遺産は莫大であり、「夫婦」という足かせがなくなれば、さらにその金を自由に使えるのも事実。動機の部分でいえば、まったくなくはない。

 

‥なんて見方をする、あたかも殺人事件か何かに仕立て上げたい人たちが多いと訊く。テレビドラマの視すぎだろう(笑)。かくいう私もそうだ。‥ただひとつ、自分なりの見解を述べれば、鍵を握っているとされる愛犬イヴの亡骸‥。先日解剖が行われた模様で、じきに死因が判明されるとも。

犬は十数年生きていれば、不審死でもなんでもない。人間同様、ある日突然コロっと逝ってしまうこともある。以前我が家でが飼っていたペットも、老衰と思われるが、やはり、最期は苦しんで逝った‥。この件に関しては、警察も周囲も少しナーバスになりすぎなのではないか?とも思う。

 

 

横山めぐみ Sleeping Beauty (HINODE MOOK)

 

 

多量の覚せい剤を直接口から摂取していたことが、解剖結果から判明している。

不自然極まりない。ビールなどに混入させれば、多少は“緩和”されるようだが、それ自体は強烈な苦みを伴うという‥。他殺にせよ自殺にしても、あまり訊いたことのないケースだけれど、筆者は一度、口内摂取のシーンをドラマで見た。1994年放送【この世の果て】。

 

横山めぐみ演じるルミが、睡眠薬と偽って男に飲ませていた。そのときは水と一緒。どれだけ苦かったのだろう‥という味覚はさておき、見た目には明らかに「致死量」をオーバーしていたように思う。それを何度も、繰り返し。まぁ本物の眠剤も混ぜるなどの“細工”をすれば、意外と気づきにくい可能性はある。

 

そう、この話を訊いただけで彼女が相当な「悪女」を演じていたかを、皆さまもわりと容易に想像できただろう。たしか当時24、5歳。同作品では売れっ子ホステスに扮し、ときには他の客の男を寝取り、最後はクスリ漬けにして社会に適応できない人間を生んでしまう‥といった、完全無欠の「悪」

先の事件を彷彿とさせる、かどうかは分からないが、共演した豊川悦司の劇中でのプレイボーイぶりは、彼のほうこそ「ドン・ファン」の愛称に相応しい。

 

 

◇ドラマ史上、もっとも哀しい?アイシテル

 

裏世界に繋がっていた悪女になったかと思えば、そのわずか3カ月後、同じ野島伸司脚本の【人間・失格 たとえばぼくが死んだら】で、夫を健気に愛し続ける良妻に、今度は大変身した。役のちがいとはいえ、横山めぐみのあまりの“変わりぶり”には、私も舌を巻いた。

 

人を殺めてしまった夫は身籠もの妻に対し、彼は『殺人者の子供にはしたくない』。妻は心から愛しているが、別れを切り出さなくてはならなくなった夫‥。逃亡先の学校から、彼は電話越しにそれを告げた......

 

夏美(横山)、お前には照れくそうて、いっぺんも言ったことなかったけど‥‥‥愛してる

 

こんなにも哀しい「愛の告白」があるだろうか。不器用な男が言葉に詰まりながら、でも精一杯口にしてみせたこのセリフ、このシチュエーションには堪えた。

 

‥彼は結局、刑務所送りとなった。若妻がその後どうしたのかは、実際に確認してもらうとして、私は両作品で魅せた、横山めぐみの対照的な女の姿にも感銘を受けずにいられなかった。同一人物とは思えない。まさに「職業・女優」を認識させてくれる、彼女の業であった。

 

 

人間・失格-たとえばぼくが死んだら- DVD-BOX

  

ブログランキング・にほんブログ村へ