センテンス・オータム

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【じっくり熟成?ハムの旨さがここにある】エースのやきう日誌 《9月3日版》

敵地・千葉でロッテに3タテ......

 

 

どうしても欲しかった、まとまった連勝。依然厳しい状況には変わりないが、これで僅かながらファイターズも優勝戦線に生き残った感じ。週明け、旭川で行われる西武二連戦は、人気を博した、かつての某クイズ番組ではないけれど『勝てば天国、負ければ地獄』の様相である。

連勝ならソフトバンクを交えた三つ巴の争いとなってパ・リーグの優勝争いは一層混沌とし、連敗なら、その時点で直ちにファイターズは“一抜け”してしまう。「2位争い」も確かに大事だが、あくまで優勝を狙うなら、もう連勝しか道は残されていない。ただ、強力西武打線相手に、おもいっきり“裏ローテ”となりそうなファイターズ先発陣‥。連勝の勢いを旭川に持ち込んで、何とか、打ち負けない野球を望みたいところだがどうなるか。

 

 

さて、週末の千葉ロッテ戦。一通り観戦させてもらったけれど、初回にビッグイニングをつくった初戦以外はどれも接戦で見ごたえがあった。相手に先制を許すも終盤に追いつき追い越した、粘り強い‥ファイターズが強かったころの野球が観れて、筆者もご満悦。

とりわけ2日、日曜の試合は同点に追いついたあと、得点には結び付かなかったが、打撃の良い淺間大基を代走、どこでも守れる杉谷拳士を贅沢に?代打のみで起用。3名の登録捕手を使い切り、DHを返上してまで点を奪いにいった。

最後のカード、清水優心に不測の事態が起きたらどうするの?‥そっか、最悪近藤がマスクを被ればいいのか‥とか、ピッチャーが打席に立つ姿を久々に拝めるのか? だなんて、あの瞬間に不安と若干の期待が入り混じる様々な思惑が交錯したのだけれど、それは全て杞憂に終わった。

 

直後の9回、西川遥輝が決勝ホームラン。一振りで試合を決めてくれた。9イニングで試合を決められたのは、ファイターズにとって大きかった。延長突入なら、ファイターズの勝率は確実に低くなっていたことだろう。

西川が自身初の二桁本塁打。おそらく、この男‥打とうと思えば、20本近くは軽く打てると思う。それが二年ほど前か。傍から観ていても明らかに長打を捨てて、軽打を心がけるような打撃スタイルとなった。もちろん、トップに据えられる機会も多くなった打順の絡みもあるのだろうけれど、結果的にこれが功を奏し、打率はみるみる上昇していく。出塁率も増し、得意の盗塁の数も増やしていった。二兎を追うものは何とかではないが「巧打者・西川」が生まれたのは、いわば必然であり、自らの“生きる道”を切り拓いた。

今シーズンは、現在でも打率は2割6分台をうろつき、まったくもって“らしくない”が、それをカバーするかのごとく四球を数多く選び(82四死球出塁率は実に3割7分を超えて、チームでは近藤健介に次ぐ第2位の成績。2年連続盗塁王に向けても視界良好だ。

件の決勝本塁打を『交通事故』と評した西川の表現が適切かどうかは分からない。が、彼にしては、たしかに珍しいカタチでチームの勝利に貢献。打撃自体の調子は決してよくないながら、それでも守備で、そして脚でも魅せる背番号「7」が、今後もファイターズを引っ張っていくことに変わりはない。

 

 

絶好調のタクヤと、ハルキ

プロ野球ai2015年9月号

(C)amazon

 

 

◇「高卒組」が“地味に”頼もしい

 

同じく2日のロッテ戦。ひとつの「リプレイ検証」が両チームの明暗を分けた。西川がレフトへ打ち上げたフライを好判断で生還し、犠飛とした淺間。一度取り損ねた、外野手の捕球の仕方で判断が難しかったなか、最後までしっかり打球を見届けていた彼の映像が何度も画面に映し出されていた。

この辺りの冷静さや野球センス、一年目から非凡なところを見せていた打撃に、サムライのような雰囲気を漂わせる寡黙さといい、なんだか若き日の前田智徳を彷彿とさせる。大田泰示が帰ってきた今は、スタメンの機会も限られているけれど、この万能な淺間がベンチに控えていると非常に心強い。

 

考えてみたら、この淺間に清水、太田賢吾に投手の石川直也と、高校から入った4年目を迎える選手たちが、それぞれの立場でチームに欠かせない戦力となって機能している。いずれもドラフト時は大注目を集めていたというほどでもなかった彼らなのに‥。「育成ハム」の旨さを改めて思い知る。

‥先日、現在はすでにチームを離れている、その同期組のひとりが逮捕されていたというショッキングなニュースがあった。鎌ヶ谷の暑さにもマケズ、年々逞しくなっていく、一度は同じ釜の飯を食った同期の選手をみて、彼は一体何を思うのだろう。ふと、そんなことを感じた9月の初め……

 

 

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