センテンス・オータム

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【辻発彦をさがして?】エースのやきう日誌 《10月22日版》

リーグ優勝したのに?日本シリーズに出場できない‥‥

 

 

そんなの、今に始まったことではないけれど、ファンはどういった心境になるのだろうなぁと。‥‥若干嫌味になってしまって申し訳ないのだが、筆者が贔屓とする北海道日本ハムはペナントを制した(1位通過の)シーズン、幸いにもすべての該当年において日本シリーズ進出を果たしていた。だから“当事者側”になったことがない。

‥おそらく自分なら『CSなんかやめちまえクソったれ!』街全体にギャリック砲をぶちかましたいくらい、怒りに満ちてしまうのではないか。

 

それにしても異様な光景だった。最後のセレモニー、マイクスタンドの前に立った辻発彦監督がいきなり咽び泣く。ファンに対する申し訳なさと、悔しい想い‥。

いや、そもそもなぜリーグ優勝したのに彼は謝らなければならないんだ。本当は誰よりも称賛されるべきなのに。これもクライマックスの弊害。嗚呼、可哀想な辻監督‥。しかし、公の場でのあれほどの「号泣シーン」は、泣き虫栗さんでも見たことがなかった。

 

まぁ言い訳はできない。ソフトバンクの「舞台慣れ」「勝負強さ」を差っ引いても、アドバンテージ1勝分+全日程ホームで試合を行えるのは、誰がどう考えても圧倒的にライオンズ有利だ。‥たしかに主力打者の不振は痛かったけれど、もし仮に私が西武ファンだったなら、初戦で不甲斐ない投球をしたエースに怒りの矛先がいく。

日ハムの『上沢か?マルティネスか?』で悩んでいる次元の話ではない、絶対的なエースだったはず。任されるべくして投げた大事な初戦で『いったいお前は何をやっているんだ』こうなる。ホークスが苦手? 冗談じゃない。ダルビッシュ田中将大に苦手チームがあったなんて、少なくとも筆者は聴いたことがない。

 

 

“部外者”なのについ感情がこもってしまった。でも、実際『なんだかなぁ』のシーズンだったのではないか、ファンも正直なところ。ペナント最終章で大型連勝をして、チームのピークをここに持ってきたまではよかった。が、久々に本拠地で優勝が決められる肝心な一戦に敗れて札幌まで持ち込まされ、その試合には勝って決められず、どこかスッキリとしない胴上げを見せられ、あげくCS敗退‥。まるでリーグ優勝という確かな結果すらも吹っ飛んでしまいそうな、最期の獅子の姿‥‥。【九仞の功を一簣に虧く】ごとくである。

ファイターズの優勝がなくなった時点で、過去の日本シリーズではいずれも激闘を繰り広げている広島と西武の対戦はファンならずとも興味深かったただけに、筆者としてもいささか残念だ。

 

 

◇西武にいた辻?

 

『ネット裏の球種チェックでおなじみの』って、地上波放送も滅多にされないし、今の現代人には通用しないか(苦笑)。ライオンズOB・松沼雅之氏著の書籍を押し入れから引っ張り出した......

 

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ライオンズ進化論―西武にいてよかった (Cosmo books)

 

 

ゴーストライターでなければ週刊誌の記者よろしく、なかなか軽妙な筆致で、笑いと随所に色恋・エロのツボ(?)も押さえている。球団創成期からの名プレーヤーに触れているのにも拘わらず、辻発彦の名がほとんど登場してこない。初版が1992年の2月‥。黄金時代真っ只中であったはずなのに、妙だ。

 

僕が入団した当初は、所沢、小手指の住人としては田淵さん、森(繁)さん、森さん、行沢さん、立花(現阪神)、秋山、辻、そして兄貴‥《略》

 

超一流選手のステータスとされている一億円ラインを突破しているのが、秋山、辻、石毛、清原‥‥《略》

 

その他大勢の中のひとりのように扱われ、私がみたかぎり本書で「辻」を見かけたのは上のを含めても3回だけ。現役時代は辻よりも地味な存在だった前監督・田辺徳雄にいたっては1回登場してきているだけで、めぼしいエピソードもなし。渡辺久信工藤公康、あるいは森繁和といった名前は頻繁に見かけるのに。その当時、辻が置かれていたチーム内での立ち位置や人気ぶりが、なんとなく窺えた。

もっともこれは松沼氏自身の交友関係にも寄っただろうし、“読者目線”を意識したうえでそのような体になった可能性はあるが、なかなか興味深い獅子の史料である。

 

 

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