センテンス・オータム

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【霧の中へ、霧の中へ行ってみたいと思いませんか】エースの映画日誌ミニ 《2019年2月5日版》

平成時代に起こった出来事を振り返る番組が近ごろ多い。

 

この前、観ていて気になったのは、徳島県の「崖」に取り残されていたという雌犬‥。2006年の話だ。のちにリンリンと名づけられた彼女を救出するために、地元消防まで出動。複数のテレビ番組がその行方を見守った。

おもわぬ長期戦となるも、無事に保護。小さな命を救えて、里親も見つかり、メデタシメデタシ。これで一件落着‥‥なのかと思いきや、調べてみたらその後、リンリンは逃亡した末に、ふたたび野犬となってしまい、施設に保護されるという、よほど人間の私なんかよりも波乱万丈な人生(犬生?)を送っていたのである。

 

君の人生、いっそ野島伸司に描いてもらいたい。犬が絡むなら物語なら【家なき子】で実績がある。ノジマが最適だ。『同情するなら数字をくれ』‥‥きっとヘタなドラマよりは視聴率も取れるだろう。

しかしながら、リンリンの通称が「崖っぷち犬」とは‥。見たまんま。この“あんまりな”ネーミングセンス、どうにかならぬものか。‥本来は、こういったときに用いたい用語。生きるか死ぬか、ガチもん「崖っぷちライター」がお送りする、今回の旧作シネマはコレだ――

 

 

ミスト (字幕版)

 

 

正月に【風の谷のナウシカ】が放映されていた。あの作品のなかに「腐海」と呼ばれる、人間が生息できない場所が登場していたけれども、創造された世界観は近い。

原因不明の霧「ミスト」が街を飲み込み、人々を恐怖に陥れ‥‥といった単なるパニック映画と思って油断をしていると痛い目にあう。スティーヴン・キング原作の小説を実写化した、2007年公開のアメリカ映画。トーマス・ジェーン主演。

 

恐怖其の一は、もちろん、濃い霧。‥‥なのだが、本当の恐怖は霧などではなく、その中で身を潜めるようにして人間を狙っている、得体の知れない“何か”。ヤツらにとって霧は「隠れ蓑」にすぎないのだ。

恐怖其の二は、われわれ人間の心理。主人公らは街のスーパーマーケットに避難。そこで何日も夜を明かす。そうした特殊な環境下に置かれた人は、当然、平常ではなくなる。‥ある意味「宗教」が持つ、怖い部分を知った。

恐怖其の三。主人公に訪れた、いくつかの重要なターニングポイント。非常事態で冷静な判断をしろというのもなかなか難しいが、そのひとつの判断が、結果的に多くの人の生死を分けたといえる。はたして最後、主人公の目に映った「絶望の向こう」とは、いったいどんな景色だったのか........

 

 

「霧の発生」から、まさかこれほど恐ろしい作品に仕上がっているとは思いもよらなかった(苦笑)。さすがのスティーヴン先生。いい意味で期待を裏切ってくれた。

グロい描写が苦手な人‥それから先ほど犬の話をしたが、犬好きがけっこうな確率でトラウマになったと言われる【ザ・フライ二世誕生】のような作品(いわゆる虫系?)を好まない人も、決して観てはいけない。‥理由は、おおかた貴方が想像したとおりだ。

 

ちなみに本作品は最近ドラマにもなったらしい。劇場版にはないエピソードも含まれているそうなので、すでに映画をご覧になられたという方もぜひ。

 

www.gizmodo.jp 

 

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