センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

【私が「日記」を書く理由】エースの映画日誌ミニ 《2019年2月6日版》

関連した本が多数出版され、映画にもなり、ドラマにもなった後妻業......

 

 

長年付き添った伴侶に先立たれ、その心の隙間を縫うようにして現れる、遺産目当ての女‥。恐ろしく、そして、とても哀しい話だ。

逆があってもおかしくないのに、男性が被害者になるケースがやたらに多いのは、やはり、男の方が弱いからだろう。男は、一人では生きていけない。男に比べ、女は“したたか”だ。他人に頼らない強さを、男性よりも携えている。

 

配偶者を失って味わう孤独‥。独身の筆者は知る由もないが、先日読んだ本のことも知らせておこう。ケント・ハルフ著夜のふたりの魂。配偶者を失った、近所に住む男女ふたりの老人が同じベットで語らい、夜を明かすというもの。話を持ち掛けたのは老女。しかし、ふたりは男女の関係ではない‥。

隣近所の目にナーバスな日本では、少し考えられないかもしれない。でも、素敵な関係だと思った。ベッドの上‥とまでは言わないまでも、こうした“より密な他人”が傍にいれば、その喪失感は多少埋められるような気もするのだが、いかがだろうか。

 

 

最初から独りであったなら、発狂するほど孤独感に苛まれることはない。ただ、それはそれで困ったことが起きる。どうやら、そこを通り越して生じる「第二の段階」というものが、人間にはあるらしい。

映画【シークレット・ウィンドウ】のレイニーは妻との離婚問題をかかえ、自宅にこもって小説を書き続けるなかで‥‥ドラマ【共犯者】の主人公、冬川美咲は自らが犯した殺人事件の時効寸前の15年目に‥‥。

“彼ら”が現れてしまう。押し寄せてくる寂しさ、そこからの「逃避」によって、また別の人格を生んだのだ。孤独が、“自分の中の他人”を生みやすいのは確かだが、これから記す作品の場合、種類は一緒でも、その背景は若干異なる。当ケースはもっと複雑で、周囲の人間に害を及ぼす、まさに脅威であった――

 

 

若きアマンダ・ピートが娼婦に

アイデンティティー (字幕版)

 

 

2003年公開のアメリカ映画アイデンティティー】ジョン・キューザック主演。

 

舞台となるのは、郊外にある寂れたモーテル。そこへ吸い寄せられるように集まった、世代も異なる総勢11名の男女。一見して、彼らに共通点は見当たらない。その中にいた女優の死をキッカケに、ひとり、またひとりと死んでいく宿泊客。

遺体の近くにかならず置かれていたルームキー。そこには部屋番号があり、カウントダウンのごとく“番号順”に殺人が行われていることが判明。迫りくる死の恐怖に居ても立ってもいられず、彼らは行動を起こす......

 

上記が大まかなあらすじ。順を追って謎の死を遂げていく様は【ファイナル・デスティネーション】とも被る。あの作品には、ある「法則」が存在し、それを解き明かしていくのが物語の鍵となった。当作品で唯一手がかりとなり得たのは、まさにルームキーだったわけだが、我々がその意味を知るのはだいぶ後になってから。

本作品では“ありがちな”映像のトリックというのをほとんど見せていないので解りづらいが、モーテルでのシーンと並行して映されていく別の場所に、ヒントは隠されている。“集められた”人たちを繋ぐ線と、その理由(わけ)。‥‥すべての謎が氷解し、腑に落ちたところで、強烈な“ダメージ”を残すラストも見ものだ。

 

 

アイデンティティー】では、ある人物が記した日記が重要な“物証”となっている。

こうして筆者もネット上に記録しながら、時おり振り返っていると、精神状態やら日々の変化がよく見て取れる。自己を保つために、この作業は大事なのだ。

 

 

にほんブログ村 ニュースブログ トレンドニュースへ