春休みになると、母が、きまって映画館に連れたってくれた。
家族で映画を観に行く、小洒落た習性なんか普段はないのに、この季節になるとドラえもんやらのアニメ映画を観させてくれるのだ。お金もなかった僕にとっては、それこそ年に一度の映画観賞‥‥。
もっとも当時は何の感慨もなかったのだけれど、あのときの母と同じくらいの年齢になって、多少なりとも親の気持ちというものを知れるようになると、込み上げてくる。
大人になった僕が、今度は逆に観せてあげたかった。元来映画が好きだった母も、きっと喜んでくれたにちがいない。イタリア発の【ニューシネマパラダイス】。‥なんて素敵な作品なのだろう。
その街唯一の娯楽施設が、教会のなかの映画館。みんな、映画の世界に入り込んで笑ったり、泣いたり、様々な感情を共有している。骨の髄まで「シネマ」に魅せられた男の生涯を追った物語には、爽やかな感動があった。
サルバト~~レ!
マニア心くすぐる映画が今、各地で上映されている――
目につくところでは、この前綴った某野球チームの歴史を収めた作品しかり(ちなみ上映期間が3月14日まで延びた模様)、反日全開の【金子文子と朴烈】、【僕の彼女は魔法使い】では千眼美子(24)が女子高生役で踏ん張っていれば、負けじと45歳のGACKTが男子高校生になった【翔んで埼玉】‥‥。この決して万人受けしない、実に個性豊かなラインナップ(笑)。いや~映画って、ほんとにすばらしい!
金子文子役も当然のごとく韓国人
映画館ではないが、今月2日にテレビで放送していた【ターザン:REBORN】。『ゴリラ好きは見た方がいい』そんな感想が映画サイトにあり、筆者も気になって観てみたら、なるほどそういうことかと(笑)
『友達を呼ぶ』そう言ってアニマル軍団が一斉に駆け付けた最後のシーンは、しびれたね。霊長類最強は、ジョンとのタイマン勝負に勝った、あのゴリラに決定!
8日は話題作、上田慎一郎監督の【カメラを止めるな】が地上波初登場。
要は冒頭“37分間”の「完成品」を、以降の時間に振り返っていたわけか‥。劇場内は爆笑の渦に包まれていたらしいが‥‥ごめん、僕はわりとドライな人間なのでまったく笑わなかった(笑)
しかしながら、コレに出ていた役者は、ほとんど無名に近かったわけでしょう?役者のネームバリューに頼らず、自分でイチから創ってここまで注目されたのだから「中身」で評価されたってこと。監督は冥利に尽きるのではないか。
映画館行くもよし。ご自宅で愉しむもよし。つくるのも、出るのもよし‥‥。
あぁ人生、CINEMA PARADISE!!