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【「ガチ速」吉田輝星プロ4戦目 !&斎藤佑樹を観ながら感じたコト】 エースのやきう日誌 《2019年4月13日版》

前回登板とは打って変わり、穏やかな日差しが射しこむ二軍本拠地・鎌スタで吉田輝星が二度目の先発に臨んだ。一軍昇格に向けて試金石となりそうだった試合のポイントは二つ。清水優心との初バッテリー。そして、一軍経験者がズラリ並べられたマリーンズ打線に、どこまで吉田のボールが通用するのか‥‥。注目対決もあったマリーンズ戦を振り返っていく。

 

 

初回、昨夏の甲子園で3安打された藤原恭大とプロで初対決。オール・ストレート勝負で三球三振! ところが次の細谷に初球を叩かれてプロ初被弾。真ん中付近の甘いストレートをレフトスタンドに運ばれた。いきなりの失点‥。

3番の三家にはフルカウントから四球を与える。4番の安田尚憲は初球のストレートを打ち上げて三邪飛。ツーアウトから、井上晴哉にまたも四球‥。ランナーをためて迎える打者は6番・高濱卓也

最後は『ここしかない!』という、よくコントロールされたストレートがアウトローに決まって見逃し三振! だいぶ球数は要してしまったが、ホームランのみの最少失点で乗り切った。

 

2回。先頭の茶谷は遊飛。大木に四球で、この日はやくも3つめ。細川亨送りバントで走者を得点圏に進める。ベテランが見せ場をつくって2死2塁。藤原恭大と本日二度目の対戦。‥‥藤原の鋭い眼光は、あの頃のまんま。互いにユニフォームを変えた「金農vs大阪桐蔭鎌ヶ谷の地で、ふたたび実現した。

 

初球が緩いカーブ、続けて落ちるボール。数多の一線級投手のボールを受けてきているだけに、清水の組み立て方はこれまでの捕手とはちがう。そして、0-2からの3球目。高濱を三振に取ったときよりも、さらに精度の良い外角低めのストレートに、藤原は手も足も出ず見逃三振!

‥‥おそらくこのシーンは今日明日のスポーツニュースなどで使われるだろうから、よくご覧になってほしい。誠にすばらしいボールだった。けっきょくこの日、藤原とは二度対戦して2三振。吉田の完勝に終わった。二軍戦だけに、まだ甲子園の借りを返せたとは言い難いが、この結果には自信を持ってもらいたい。

 

続いて3回の投球。細谷には四球、三家は二球目を打って左飛。一死一塁から安田に一二塁間を鋭く抜かれてピンチ拡大。次の井上には、あっさり外野に運ばれて犠牲フライ。2失点目‥。高濱を三邪飛に打ち取ってチェンジ。これで予定されていた3イニングスを投げ終えた。

 

3回を2失点。被安打2の与四球が4。三振は3つ奪った。四球の数が示すとおり、制球が定まらずに苦しいピッチングだった。この内容をみれば“一歩後退”してしまった感はある。が、冒頭話した通り、今回は相手に一軍クラスの打者が多かった点‥‥いずれ上でもバッテリーを組むことになるであろう、主戦の清水にボールを受けてもらい「一軍仕様」の投球を経験できた点においては、プラス材料となり得たのではないか。

 

全体的にボールが高かったのと、カウントを悪くしてから“置き球”には注意。一軍打者は決してこれを見逃さない。‥次回あたり、もう少し長いイニングを投げさせる可能性も。次の段階では、結果も問われてくる。ある程度回数を投げた時点での球威、スタミナ面などにも注目していきたい。

 

 

と! いつもならここで終わるのだが、吉田輝の後を継いだ、皆さんも大好きな?斎藤佑樹のレポートも続けてどうぞ(笑)

 

あれから12年経ちました

週刊朝日6月23日増刊 斎藤佑樹 栄光の軌跡

 

吉田から渡されたバトン。甲子園の「元アイドル」たちの競演が観れるのも、ファイターズ球団ならではといったところ。それにしても、降板した直後というのもあってか、この両投手‥‥年齢はちょうど一回り違うはずなのだが、遠くからの“シルエット”が本当によく似ている。

 

4回。先頭の茶谷、サードライナー。痛烈な打球で一瞬ヒヤリ。大木をファ―ストゴロで二死。細川には粘られた末に四球。三巡目となって藤原は初球を打って、サードフライ‥‥のはずが、野村佑希がまさかの落球!  一転して2、3塁の大ピンチを迎えてしまった先輩佑ちゃん、踏ん張れるか――

 

決め球・フォークで細谷を三振に打ち取り、0点。ルーキーを救った格好。続投した5回は、中軸相手に平凡な外野フライが3つ。危なげなく抑えた。結局、2イニングスを無失点。

なぜ、どうしてこのピッチングが一軍で出来なかったのか‥。先の仙台では力が入りすぎてしまったのだろうか‥。きょうの投球をみていると、“脱力”佑ちゃんも案外悪くなかった。

以前、ホークスに在籍していた長冨浩志という投手。もう速い球が投げられなくなって、ある試合で全球スライダーを投じていたこともある。

いつストレートが来るのか‥‥打者はその「駆け引き」との戦いだった。押してダメなら何とやら。そうした投手を目指してみるのもアリなのでは。今よりは結果も付いてきそうな気がするのだけど........

 

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