センテンス・オータム

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【あなたを守りたい、あなたに守られたい‥‥】エースの映画日誌ミニ 《2019年5月1日版》

映画のレビューサイトを覗いていると、たまにこうした“迷い人”をよく見かける......

 

・周りの評価が高かったので見てみましたが、ダメでした。どうすれば楽しく見られるでしょうか

・私にはこの映画の良さが分かりません。見どころを教えてください

 

‥‥等々。

周りの人間は高い評価をしているのに、自分はちっとも良作と思えない。感動を享受できなかった悔しさと残念な想いなどが入り混じり、まるで自らに非があるかのような書き立てぶり。

こんなとき、ダメならダメと開き直ってくれた方がむしろ潔くて良い。ただ、その作品のどこがダメだったのか‥受け入れられなかったのかを、具体的に書き記してくれると、こちらとしても助かるが。

 

思うに、映画は夫婦や恋人関係で見られる「相性」と一緒だ。端からダメなものはダメ。その対象に、覚える感情がみんなが一緒とも限らない。したがって無理に人に合わせることもなく。諸兄姉が行ってきた恋愛だって過去、きっとそうだったと思う。

 

 

少し前置きが長くなったが、その理念でいけば、筆者は現在新作が公開されている【アベンジャーズ】がダ・メだった。正しくは、初代の方。こういったことをするようになり、私も試しに先日テレビ放送されていたそれを拝見したのだが、何も響いてこなかった。どうしてあそこまで人気があるのかが、解らない。ダメな人は、そんなもん。

 

極端な話、『地球を救う』ヒーローたちの物語と『一人の女を命がけで守る』男の物語があったら、あなたはどちらの方を選ぶだろう。これはもう、完全に好みの問題。筆者なら後者だ。地球よりも、救う対象はあくまで一個人。‥もし、そちら側に同調する人間がいようなら映画ボディガード】も勧めたい作品のひとつ。

 

 

ボディガード (字幕版)

 

 

確か「いいとも」だったか‥少々古い話で恐縮だが、中居正広が何か運命めいた男女のシチュエーションに触れた際『エンダ~~』なんて歌いだすことが、昔あった。明らかにホイットニー・ヒューストン版を意識してのもの。その【オールウェイズ・ラヴ・ユー】が主題歌として起用されていた本作品。

 

売れっ子歌手・レイチェルの警護に当たった、雇われボディガードのフランク。出逢った当初は互いに良い印象を持っていなかったが、次第に惹かれ合っていった男女‥‥という、ストーリーそのものは、かつてのトレンディードラマよろしく分かりやすい。

 

レイチェルの命を脅かす得体の知れぬ犯人‥‥そう聴くとサスペンスの要素も濃そうだが、どちらかといえば両者に芽生えた恋の行方の方に主眼を置いている。

シングルマザーでもあった彼女はまだしも、私情を持ち込んでしまうフランクは、まったく“プロらしからぬ”といったところだが、そこはやはり葛藤があった模様.....

 

 

ようやく真犯人が発覚した、アカデミー賞授賞式のクライマックスシーンは緊迫。まちがいなく“終わり”が近づいてきている、この頃になると、なぜだか無性にフランクの徹底した警護「ボディガード」をもっと見ていたくなる。

 

レイチェルが彼に持ちあわせていたであろう感情が、そのまま視聴者にも移入してくる、少し不思議な感覚だった。この源泉を、私なりに解明していくと、始終“守られていた”からではなかったか。「安心感効果」は絶大であると、観終わってから、またあらためて思い知らされた。劇中の歌手だけではない、フランクが放った決死の弾丸は観ている者の心をも射抜く――

 

ミック・ジャクソン監督。レイチェル役に前述のホイットニー・ヒューストン、フランク役にはケビン・コスナーを配した。1992年公開のアメリカ映画。

  

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