この季節に相応しい恐怖系映画を‥‥と思って、チラホラ漁っていたのだけれど、語りたいような作品とは、あれから巡り合えなかった。
なので、放送時期には程遠いのだが「世にも奇妙な物語」十八番ネタで、ひとまず逃げたい。今回は筆者の好み、および良作”かどうかはいったん度外視して『怖い!』に特化した作品だけにフューチャー。ジャンルでいうならホラーを想像してもらっていい。
長年「世にも」を観察し続けてきた筆者が自信と責任を持ってお届けする10作品。極上の恐怖を望まれる皆さま方は、それらの作品を是非、どこかでご覧いただければと思う(笑)
※画像はイメージ
1.【ベビーシッター】
2.【和服の少女】
3.【午前2時のチャイム】
4.【ラブチェアー】
5.【坂道の女】
6.【逆探知】
7.【事故物件】
8.【テレフォンカード】
9.【雨の訪問者】
10.【隣の声】
「映画の特別編」の【雪山】は、わりと有名だし、そもそも内容がベッタベタだから除外させてもらった(失笑)。あと、【迷路】【真夜中の殺人者】あたりも迷ったけれど、これらはホラーとも、また違う気がした。‥どちらかといえば、深夜のデパートが舞台となる【真夜中】(植草克秀)の方が、わかりやすいホラー。「ほん怖」レベルでよければ。
【ベビーシッター】(浅香唯)は、初めて触れるかもしれない。こういう機会を待っていた!これこそTHE HORRORである。絶対保証の恐怖‥‥よって小さな子供に見させてはいけません。
なんていうか、そこから逃れられない怖さ?かつ本作品は「敵」も、相当ヤバい奴らで‥。さらに、主演ではない嶋田久作氏がイイ味出してるんだな。色んな意味で。大人になった今みても、けっこう怖いから注意が必要。
【和服の少女】(保阪尚希)は、レギュラー放送時代の名作【見たら最期】の強化版といっていい。一見ありふれたストーリーではあるのだけど、恐怖ムードの高め方はピカイチ。余韻たっぷりのラストも秀逸だ。
【午前2時のチャイム】(椎名桔平)も、もう王道的ホラー。午前2時になるときまって自宅インターホンを鳴らす女?の声と姿に、まず戦慄。薄気味悪いそいつは一体何者なのか‥‥意外な正体が明かされる。
スティーヴン・キングの名作「ミザリー」を彷彿とさせ、いささか別種の恐怖を味わえるのが、4位の【ラブチェアー】。ここでミザリーに当たるのが、若き日の南果歩。“本家”より、だいぶ美しい(笑)。役にハマっている点でも彼女は負けておらず、狂気なオンナを巧みに演じている。
京本政樹主演の【坂道の女】。いちばん最初に視聴したときは、ものすごく怖かった。何が怖いって、夜な夜などこかから聴こえてくる少女の泣き声。『お母さ~ん』。主人公が目的の場所に着いてからも、視聴者を怖がらせようと、さまざまな演出を繰り出してくる。こちらも「ほん怖」的な要素があったのは、否めないところだけれど。
6位【逆探知】(橋爪功)は、若干好みが入ってしまった。でも、初見なら十分怖い。わりと“リアル”だし。そういった点では7位の【事故物件】と同種。今ランキングで唯一、ハッピィ‥までもいかない、比較的後味の良いラストを迎えていたのが【雨の訪問者】か。コメディ以外の、シリアスなともさかりえ。「世にも」では希少かも 《了》