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【帰ってきた男たち《球史に名を刻みそこなった(秘)ズッコケ助っ人+》】エースのやきう日誌 《2019年9月24日版》

徳島インディゴソックス御中、2019年総合優勝おめでとう――

 

 

インディゴソックスといえば少し前に、こういった記事をみかけた。あの「ミラバル」が臨時投手コーチ就任?!

 

www.hb-nippon.com

 

 

‥加入してすぐチームを優勝に導くとは、この男、なかなか持っている。たしかに抑えと先発で活躍。北海道移転当初はエース格で開幕投手も務めた。引き出しを多く持っている点においては、指導者向きなのかも知れない。

 

日本球界に6年もいれば、それこそエピソードには事欠かないわけだけど、とりわけ傑作だったのは2002年、千葉での完全試合・未遂」、あのゲーム。先発し、8回終了までマリーンズ打線をパーフェクトに抑え込むも、最終回に走者を許して夢潰えたという‥‥まぁ言ってみれば“あるある”な、ただそれだけの話なのだが、Wikipediaにも載っていない、おもしろい“逸話”があった。

 

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ミラバルの快投を受けて、他カードを中継していたラジオ局が巨人・槙原寛己以来となる「快挙」を伝えようと、急きょ千葉からの放送に切り替えた。今は分からないけれども、こういう“臨機応変な対応”を、当時のラジオはよくやってくれた。

あと3人で完全試合達成。ファイターズ贔屓の私とすれば「渡りに船」だったわけで、まさに至高のシチュエーションである。

 

ところが、いきなり先頭の代打・吉鶴憲治にコツンと当てられ、ヒット‥。あまりにもあっけない幕切れにズッコケてしまったのは、おそらく、私だけではなかったはず。夢を見る間もなかった。

優勝の使者であるかのごとくタイミングで、インディゴソックスに加入したミラバル。あの時はまだ、ただの間の悪い外国人であった。

 

ついでに当日のデータを追ってみると、両チームの出場メンバーで今も現役でいるのは福浦和也實松一成、ふたりだけ。實松はミラバルとバッテリーを組み、快投をアシストしていた。あれから17年の歳月が流れ......

 

 

hochi.news

 

 

ZOZOマリンスタジアムで福浦の引退試合があった同日、隣の鎌ヶ谷では實松一成引退試合も行われていた。あらためてトレード先の巨人に11年間もいられるとは正直思わなかったし、2017年“12年ぶりの”古巣復帰は、もっとサプライズだった。ふたたび、あの愛すべき「サネ」をファイターズで拝めることになろうとは‥‥と。

 

「打てないキャッチャー」を、まるで象徴していたような選手。同時期に高橋信二という打てるキャッチャーがいた不運。しかし「スラッガー」としての資質は、サネの方があったと、私は今でも信じて疑わない。実際、エグい打球を飛ばしていたのを何度も観た。‥残念ながら、その“確率”が他者より低かったわけだが。

 

 

サネの翌年入団した甲子園のスター、正田樹との「黄金バッテリー」は、当時の数少ない希望だった。ファイターズが強くなっていた頃、その中心に彼らはいなかった。次第に“北海道色”が濃くなっていくなか、東京時代からのファンには若干、それが心名残で寂しく映った。

 

とりあえずサネは帰ってきてくれた。そりゃ12年も経てば老けたけれど、髭を剃ったらまだまだ若い。あの頃とほとんど変わらない。そして、相変わらずドッシリとした「スラッガー」の雰囲気を漂わせていた。半ば不完全燃焼に終わったファイターズのサネを最後に見届けることができ、私のなかで一つの区切りはつけられた。もう悔いはない。

 

 

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