センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

ドラフトを今さら検証する ※公目線

入団前の触れ込みで「超高校級左腕」と右打ち野手の「大砲」「怪物」ほど、アテにならないものはない。

 

 

巨人を例にしてみてみると、甲子園で150キロ超えのボールを投じた左腕・T内、先ごろハムにやってきたO田など‥。そういった点で中田翔は、一応プロで150発以上打っているのだから、数少ない成功事例とみていいのだろう(最初の2、3年は中田もこの典型かと思った)。ドラフトで数球団が競合し、鳴り物入りで入団したドライチとて、通用しないケースの方が多いプロの厳しさ。

 

今年度のドラフト会議について、さほど触れてこなかった。単独で指名できたはずの桜美林・佐々木千隼を逃した4球団のファンは、さぞほろ苦い思いをしたのではないか。‥ハムも含めてたが、悔やまれてならない。

したがって、しばらくドラフトの“その後”に関する情報からは意識的に離れていたのだけれど、入団拒否するかもしれない選手がいるのだとか。‥まぁ来たくない人は別に来なくてもいい。

 

 

あらためて今年のドライチ、広島新庄高の堀瑞輝君の映像をみてみた。なるほど、これは想像以上。「高校ビッグ4」に含まれていなかったのにもかかわらず、1位で指名された理由も判る気がする。「瀬戸内のランディ」と称されたオリックスの某左腕も、一軍登板がないまま戦力外通告を受けているだけに“超高校級左腕”の実力に対して、いまだに疑り深くなっている自分も、堀君の投球ぶりには唸った。

‥むろん、アップされている動画の類は、いい投球をしているだけのもの使っているわけだし、制球面での不安だとかが、まったくないわけではないけれど、少なくとも球のチカラ・球威は「ビッグ4」に匹敵、いや彼ら以上かもしれない。

もともとハムは左腕が手薄ということもあり、早期の一軍デビューも、あるいはと‥大いに期待を抱かせてくれるものであった。

 

 

 


20160831 U18アジア選手権 侍ジャパン堀瑞輝投手(広島新庄)7奪三振の快投 対台湾

 

 

筆者は「ビッグ4」の一角、今井達也君の指名を予想していたが、見事に空振り。それなら2位で花咲徳栄の高橋昂也君を‥と願った。直前まで彼の指名もなし。にわかに「高橋君指名」の気運も高まったが、2位は意外にも早稲田大の石井一成君。内野手だ。‥彼の出身高校は(今井君と同じ)作新学院ということで、読者各位には予想「ハズレ」をご勘弁願いたい(笑)。

だが、同じく石井君のプレイ動画を確認していると、これがまた「イイネ」なのだ。私は今季、楽天の茂木栄五郎を見ながらその素質に惚れこんでいたのだが、彼は早稲田時代にサードを守り、一学年下の石井君がショート。実に華のある三遊間だ。打力にも秀でる石井君がレギュラー争いに加わってくるようなら、来季のハムも面白い。

 

というのも、外野に比べると、内野は若干層が薄い。田中賢介はすでにベテランの域に入り、フル出場は難しく、中島卓也は一度不調に陥ると、まったく打てなくなってしまう傾向があり‥‥。そういった観点からも、彼らの立場を脅かすくらいの、または「サブ」としての役割を果たしてくれる内野手は、たしかに欲しかった。石井君指名に合点がいく。

 

今年もクジは外しまくったが、何年後かに『最高のドラフトだった』と振り返られるような、質の高い2016年ドラフト会議であったことを、陰ながら期待している。