センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

GMの「?」と、大田泰示の光明

吉村浩。その筋では大谷翔平獲得に尽力した大渕隆とともに、かなりの“キレ者”として知られている現・北海道日本ハムゼネラルマネージャー。

正直、高田繁以降の、現場以外の人事は私もよくは把握していなかった。毎回ちがう、ドラフトでクジを引く球団社長の名前であったり。露出の多いGM補佐の木田優夫の陰に隠れ、粛々と常勝軍団をつくりあげる吉村浩という人物も、また然り。

 

‥どうやら、この男。ビジネス面においての才覚、頭はいいのかもしれないが、言葉選びのセンスはないようだ。陽岱鋼のFA移籍が決定的となった7日、こういった言葉を彼にかけていたらしい。

 

陽くん、卒業おめでとう

 

 

「卒業おめでとう」って、なんだ?

‥何がおめでたいのか、判らない。他チームの入団が決まって、そこで「おめでとう」だろう普通は。しかも、卒業‥。我が子を社会に送りだす親の心境といえば聴こえはいいが、陽の会見でのニュアンスから「卒業」を促したのは、もうまちがいなく貴方自身である。ずいぶんお高くとまったものだ。

構想外になるほど、陽は歳を食ってないし、岡や西川に引けをとらない成績だって、まだまだ残せたであろう。功労者でもある彼に対して「冷遇」をしてしまったツケが、来季に回ってこなければ良いが。

 

‥とはいいつつ、あらかじめ、私も陽が移籍するなら「巨人がいい」といった記事を、以前に書いた。端的にいうと球界の活性化を願ってのものだが、今のところ、巨人は陽の獲得に執心ではないようだ。

獲得に名乗りを挙げそうなのが、オリックス楽天。いずれも福良パイプと梨田パイプを持つだけに有力な候補となるが、ここにソフトバンクも参戦してきそうな気がしてならない。

‥みんなパ・リーグのチームだ。同一リーグチームへの流失は、極力避けてほしい。糸井嘉男のときに、ファイターズファンは散々痛い目にあった。あれほどまでに打たれて、正直、ここ数年は顔を見るのも嫌になるほどだった。交流戦で年に一度、お目にかかれる程度なら新鮮だし、純粋に応援したい気持ちになれる。

 

 

risingham.hatenadiary.com

 

 

陽の穴を埋める‥までは望めないまでも、ようやく私も「大田泰示獲得」には理解を示せるようになってきた。

当初は、交換相手が吉川光夫だったことに、不満だった。それこそ球界の活性化という観点では(噂もあった)斎藤佑樹が巨人に行けば、大いに盛り上がったと思う。人気者のドライチ同士の交換は、話題性も申し分なしで、互いのファンが彼らの「覚醒」に夢をみる‥。こういったトレードも見てみたい気がしないでもなかったが、仕方ない。

 

10月のソフトバンクとの間で争われた、ファーム日本選手権。笠原大芽が巨人相手に先発するという因縁もあったこの試合で、大田は優秀選手賞を獲得している。

同じ右打ちのパンチヒッターということで、石川慎吾と大田のイースタンリーグでの成績を見比べてみたら、むしろ石川の方が安定した数字を入団以来、残し続けていた。

‥ただし、今シーズンにかんしていえば、大田は一軍に帯同する期間が長く、多くはなかった二軍戦において打率.356 本塁打4。一方の石川は87試合の出場で打率.265 本塁打6と、大田に軍配があがったといってもいい。トレード前の選手権でみせた3打点の活躍といい、来季への光明となるかどうか。