センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

早稲田大卒投手の「未来」をみた

◇有原航平が抹消とな

 

 

ほら言わんこっちゃない。以前にもここで指摘したが、今年の有原は“昨シーズンと比べると”まったく球がきてなかった。

‥こんなことを書くと、また『打席にも立ってねーくせに』とか『おまえ有原の球を受けたことあんのかw』などど言われてしまいそうだが、解るさ。こちとら四半世紀もプロ野球観てきてんだから。

 

でもどうなんだろう‥‥。一度落ちて、ミニキャンプみたいのを張ったところで、“昨シーズンの良かったときの”有原に戻れるのだろうか。これまでの彼は、どうも【今関臭】【岩本臭】がしている。辿ってきた道のりが、まるで瓜二つなのだ。

 

台頭し始めたころの今関勝、岩本勉も、前半戦終了時までに二桁勝利をあげた。しかし、後半戦になるとサッパリ勝てなくなり、そのせいでチームも大失速をした。1996年の今関と1998年の岩本、ともに後半戦は1勝上積みさせただけの11勝‥。それぞれトータル11勝9敗と11勝8敗で、11勝9敗だった2016年の有原とも非常に似通っている。

彼らと同様に8月以降、1勝しかあげられなかった有原も、後半戦の投球はひどかった。出れば打たれるの繰り返し。8月26日の埼玉西武戦は4回6失点、9月14日のオリックス戦は5回8失点といった具合に。

この頃にはすっかり首脳陣からの信頼も失ってしまい、ポストシーズンで投げる順番をみても判るとおり、先発に転向していた増井浩俊の方が、大谷に次ぐ、先発投手としての信頼を勝ち取っていた。

両先人も以後は勝ったり負けたり。岩本は二桁勝利を一度記録したのみで、今関にいたっては、もう規定投球回に達することすらなかった。今季の“よく打たれる”有原をみていると、ますます彼らの姿がチラついてしまう。

 

有原という男は、もっと冷静沈着で「クレバー」な投手なのかと思っていた。無論、「早稲田卒」の、勝手な先入観もあるだろう。私の中では小宮山悟のようなイメージ。

ところが打たれて、ベンチに引き下がったときなどに、わりと感情を剝き出しにする場面を、とりわけ今年はよく見かける。‥それを悪いといっているわけではないが、少し意外だった。案外有原も、ハート(気持ち)で投げるタイプの投手なのかもしれない。

 

こういう投手は、えてして痛い目にもよく遭わされる。古い話で恐縮だけれど、西崎幸広なんかがそうだった。ムキになっていって、ガツン。だから、敗けも多い投手だった。

ただ、有原はまだ若い。投球の組み立て云々の話は、捕手のリードによるものも大きいだろう。コンビを組む捕手が、いかに有原を「操縦」していくか‥‥。幸い、ストレートの球速だけなら150キロは計時している。引き出しの仕方いかんによって“勝てる投手”になれる要素は、今の彼でも十二分に持ち合わせていると思うのだが。

 

 

 

BBH2012 Vol.2 HL斎藤佑樹(日本ハム)

 早稲田の4年先輩

 

 

◇私には「未来」が見える

 

捕手絡みの話で、疑問があった。それは今度、横浜DeNA戦での先発登板が予想されている斎藤佑樹(28)についての話。

彼が投げる試合、どういうわけか、いつも捕手が一定していない。先発で投げる日にかぎって毎回組む捕手がちがうのだから、何らかの意図が首脳陣にあるのは明らかなのだ。

昨シーズン、斎藤佑は3度先発で投げているが、最初が大嶋匠。次が清水優心‥。KOを喰らい、それが最後の先発登板となった試合では、大野奨太がマスクを被っている。ちなみに、今年4月に登板したときの千葉ロッテ戦では市川友也が務めた。

 

これでは、いささか斎藤佑が気の毒にも思えてくる。正捕手・大野は解るが、大嶋や清水といった経験の浅い捕手を組ませることに、はたしてどんな意味があったのか?相性や、あるいは彼らなら、斎藤佑のよさを引き出すことが可能だと感じたのか‥‥。

 

あながち、間違いでもいなかった。事実、斎藤佑の好投を昨シーズン、いちばん引き出すことに成功したのは、最年少の清水である。5回を無失点投球(7月13日vsオリックス。4四球を与えながらも、92球、粘り強く斎藤佑を引っ張った。

 

したがって、件のDeNA戦も、清水優心の先発マスクを強く勧めてみたい。よかったものをあえて変える必要性など、まったくないのだから。

 

不思議と、私は斎藤佑樹が今回の登板で勝つような気がしてならない。これは決して「願望」ではなく、なにか確信めいたものがある。その答えの半分が今宵、分かった気がした。

 

キャッチャーに清水をーー

 

さすれば2シーズンぶりの勝ち星が、グッと近づく。

 

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