センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

ライオンズファン

すべてのシーンを確認したわけではないが、ロッテファンがデスパイネにブーイングを浴びせなかったというのは本当の話だろうか。もしそうだとしたら、彼らはたいしたタマである。

よりによってペナントを争うライバル球団。金が理由でソフトバンクに渡ったのは誰の目でみても明らかなのに。‥なるほど、「ファン」が魅力でこの球団に入りたい選手がいるのも頷ける。

 

それに引きかえ、埼玉西武‥‥。一応、『生まれ故郷に帰って野球がしたい』という大義名分があり、参加しなくてもいい昨シーズンオフのファン感謝デーにも参加して、きちんと筋まで通したのに、岸孝之に容赦なくブーイングを浴びせる。

移籍後初となったメットライフDでお立ち台にあがった彼も、西武ファンのあまりの“非礼ぶり”に困惑しきりといった様子だった。ケンカ別れをして出て行ったわけでもないのに、あのとき彼は、一瞬でもこう思ったにちがいない。

 

東北にいって正解だった

 

‥あれは昨シーズンのホーム最終戦北海道日本ハム大谷翔平の前に無安打に抑えられた中村剛也。頼りなく、クルクルと空振りを繰り返していた自軍の主砲に対しても、私の聴き間違いでなければ、ブーイングをしていたと思う。

あらためてみると、当時は2割5分も切る打率で、打順も6番に降格。‥そこへ至るまでの「プロセス」も確かにあったのだろうが、たとえば、ハムファン中田翔に同様なことをするかといったら、そんなことはない。少なくとも筆者にその記憶はない。たとえ、彼がどんなに体たらくであったとしても。

 

 

中村剛也―埼玉西武ライオンズTAKE THE DREAM.舞 (スポーツアルバム No. 32)

 

 

これも土地柄の問題なのだろうか。

東北や北海道の野球ファン方は本当に優しい。逆にもっと非情になってもいいと思えるくらいに、温かい目で選手を見守り続けている。だから中村のケースは個人的にまだ理解できても、長年にわたって白星をチームに提供してきた岸孝之に対する“仕打ち”は、さすがにあんまりだと思った。

たしかに彼はもう埼玉西武の選手ではない。ライオンズという球団を、好きでなかったとしても、岸なりに愛着心はあったはずだ。しかし、もう“ライオンズファン”のことは、あの一件で嫌いになってしまったかもしれない‥。

 

同じシチュエーションがあったとして、仮にロッテファンなら、拍手はしてもブーイングはしなかったのではないか。 と、想像をする。