シーズン途中のトレード第2弾が、東京ヤクルトスワローズとの間で交わされた。
北海道日本ハムに来るのが杉浦稔大(25)、東京に行くのが屋宜照悟(28)である。
‥正直、よほどコアな野球ファンでもないかぎり、『杉浦?誰やねん』『屋宜?これなんて読むの?』といった感じではなかろうか。もちろん屋宜のことは知っているが、実際私自身も、杉浦投手に関しては未知な部分が多い。ちなみに「屋宜」と書いてヤギ、浜田省吾のごとく『ヤギショー』と、自分は勝手に呼ばせてもらっていた。
今エントリーを書きながら、杉浦が一度、週刊新潮の【結婚】というコラムの中で取り上げられていたのを思い出した。
そうそう、たしか彼は新婚‥‥嫁はテレ東のアナウンサーだったか。「イケメン右腕」そんな紹介をされていた記憶もある。あぁ、このパターンは完全に城石憲之ルート。
‥裏返せば、本当にその程度の知識しか持ち合わせていないのだけれど、私もイチ野球ファンとして心を鬼にし、より肝心な箇所に触れなければならない。
当該コラムにもあった肩だか肘だかの故障はやはり深刻だったらしく、現在も投球が出来ない状態であると訊く。‥したがって、もう率直に言おう。ファイターズはなぜ、
そんな投手を獲ったのか?
今、投げられない投手を獲得して、一体どういうつもりなのか‥‥。金銭ならともかく、こちらもヤギショーという、貴重な速球派投手を“出血”している。
将来性に賭けた先行投資?冗談じゃない。現在の悲惨なチーム状況を考えてみろ。1勝するのでさえ四苦八苦しているのに。ファンから見ても‥現場だってきっと、今すぐ投げられる、試合に出場できる選手を欲していたはずだ。なのに、どうして‥‥
なんだか今回のトレード、筆者は「傷のなめ合い」のような気がしてならない。後半戦はまだ始まったばかりだが、現実問題、この両チームの上位進出(CS圏内)の可能性はもう限りなくゼロに等しい。
少しでも明るい話題が欲しかったのか?‥とりわけ、道産子選手を獲得した日本ハムの方には、そうした側面はあったかもしれない。そうでも考えないと、あえて“駆け込み”トレードを行った意味が、ますます解らなくなってしまう。
‥これを踏まえたうえで、私は妙案を思いついた。
時おりサッカー界でみられる「レンタル移籍」ならぬ、レンタルトレード。
「レンタルトレード」という言葉が、はたして適切なのかどうかは別として、たとえば今季不調にあえぐ山田哲人と中田翔の超大型トレード‥とか?期限は今シーズンいっぱい。これは色んな人たちにとって、決して悪くはならないトレードとなるはずだ。
なかなか調子があがってこない山田に対し、リフレッシュも兼ねて『ちょっと北海道に行ってこいや』ぐらいの、ライトな感覚で。将来かならず帰ってくると分かっていれば、ファンもそれほど悲観的にはならないだろう。山田のいる日ハム、中田がいる東京ヤクルト‥‥
こ、これはさすがに観てみたい
こう思う野球ファンは、おそらく私だけではない。期間限定が、より“プレミア感”を増大させ、優勝がもはや絶望的となり、意気消沈している両チームのファンを、これで再び球場へ呼び戻すことができる。また当人たちも、環境の変化が良い気分転換となって本来の調子を取り戻してくれる‥かもしれないし、まさに一石二鳥。
黄金色のユニフォームはお嫌いですか?
‥むろん、そんな簡単でないのは筆者とて重々承知しているが、どうせシーズン途中にやるトレードならこれぐらい思い切った、夢のある、ビッグな交換トレードをしてほしいと思った次第であーる。《了》