センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

自殺希望者へ捧ぐ「世にも奇妙な物語」 最怖トラウマ回volume.10

この企画、本当は来春くらいまで封印しようと思ったのだけれど、少々タイムリーな話題があったため、一日かぎりの復活.....

 

 

座間の猟奇的殺人事件は世間を震撼させた。まだ詳しい文献に目を通していないため、詳細は分かりかねるが、SNSで見かけた自殺願望のある若者を『一緒に死のう』と呼びかけ、自宅で殺害。ところが自分は死なず、相手を何らかの手段を用いて殺めることそのものに、容疑者は快楽を覚えていた模様だ。

 

‥ネットが普及し始めた頃、同様な事件があったのを記憶している。不特定多数の人が書き込める、今でいうツイッターのような掲示板で相手を募り、最終的に殺害する。実、犯人は「窒息マニア」で、自身の欲望を満たすだけに自殺志願者を“利用”しているだけだった。

被害者は元々死にたがっていた‥頼まれて殺害した‥などと容疑者がいえば、今回の事件の裁判も難航するのかもしれない。しかし、歴とした殺人事件に変わりはなく、それでいて今回は「規模」がちがう‥。裁判の行方も、今後気になるところだ。

 

 

また別の側面から、僕はあることに注目してみた。以前あった事件しかり、座間の事件でもそう‥。被害者の多くが10代から20代まで若者であった点。とりわけ、座間のに関しては、そうした年齢層の人を“あえて”対象として選んでいた可能性もあるが、問題はそこではない。焦点は、

 

なぜ人は死に急ぎたがるのか ということだ。

 

‥それは、自分だって何もかもが嫌になってなって自棄になるときはある。ただ、自ら死のうとは思わない。理由は至極単純。なぜなら、僕には「やること」があるからだ。

ドラゴンクエストをまだクリアしていない。クリアするまで死ぬわけにいかないし、今後セーニャ(登場人物)のような天女と、いずれリアルでも出逢える可能性になきにしもあらずと、勝手な希望を抱き‥僕はプロ野球北海道日本ハムファイターズのファンであるのだが、先月のドラフトで清宮幸太郎をクジで引き合てたことで、ますます死ぬわけにはいかなくなった。彼の成長を最後まで見届けたい‥また新たな“生への欲”が生まれたのである。

 

このように「やること」というのは、別に“他力”でいても構わない。たとえ身体が不自由な方でも、本人次第でかならず希望は見いだせる。自殺志願者というのは、これが本当に何ひとつないのであろうか‥そう疑ってしまう。

 

『自分ひとりで逝くのが怖いから、誰かと一緒に死にたい』といった感情も、僕には理解できない。先日これまたタイムリーな書籍を偶然目にしていたのだが、こうした事象を【拡大自殺】と呼ぶそうだ。

 

 

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拡大自殺 大量殺人・自爆テロ・無理心中 (角川選書)

 

 

一人で逝くのは寂しい‥だったら他人を道連れにと、「復讐」的な心理が内面的にあるらしい。なるほど、以前「世にも奇妙な物語」にあった【不定期バスの客】というストーリーを思い出す。

 

すべてに絶望していた男がコンビニ強盗をはたらき、その足で一台のバスを乗っ取った。当然、男も決死の覚悟で臨んだのだが、なんと乗っ取ったバスの乗客が全員、自殺希望者。「自殺ツアー」だったのだ。死をもまったく恐れぬ乗客たちに、男は次第に恐怖を覚えだし‥‥

 

とんだ逆転劇。死を覚悟した者に対し、男は無力。そして『まだ生きたい』と願った。

‥これはもちろん、創作であるが、そもそも他人と一緒に逝こうとする考えそのものが浅はかであるということを、我々に呈示してくれているかのようだ。今回の事件でも、それはよく解っただろう。

なお、どうしても先を急ぎたい人がいるのであれば、当ブログを定期的に読むか、自分宛てに連絡してくればいい。自らを救うことのできる僕は‥他人も救える。「生」の在り方を、綺麗事抜きに説いてみせたいと思う。

  

 

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