センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

ちょっと気になった雑誌のヒト volume.15 【島田紳助】

少し前の話になるが、会社の上司と話す機会があった。

そいつは同い年で、私よりもだいぶ偉くなっている‥。面と向かって話すのはそのときが初めてだったけれど、タメということで業務以外の話で盛り上がってしまった。世代的に身の上話になり、そして私のある点に着目してきた。

 

なぜ結婚しないの?

 

今でこそ結婚しない人が増えているといわれるが、筆者の世代はギリギリ、ある程度の年齢になったら結婚しているのが“当たり前”と思っている、妙な固定観念に捉われた輩が、未だ多い。たしかに、自分の齢で婚姻歴すらないのは、そいつらにとっては稀少と思われるのかもしれないが、まったくもって余計なお世話である。そもそも筆者には願望がないのだ。

 

もちろん、その事実は伏せ、“大人の対応”をした。それを口に出しても何のメリットにならないことは私とて、十分承知してある。だから、逆にこちらから、こう尋ねてやった。

 

結婚してよかったことって、なんですか

 

‥すると、そいつは「家族」の存在、それと老後の安心を口にしてきた。

結婚が老後への安心?‥私は思った。なんて夢がないんだろう結婚って。根本にあるのは「一人で生きていくことの寂しさ」なのだろうが、二人、もしくは二人以上で老後の生活を送れる保証なんて、今はどこにもない。

子供がいれば、子供が年老いた自分たちの面倒をみてくれる‥‥本当にそうだろうか。後ろめたさからか子供に頼ろうとしない親も多いと訊くし、皆が皆、親だからといって面倒みてくれるともかぎらない。それを面倒におもう子も、中にはいるだろう。また、夫婦が同時に死ねるはずもなく死別、場合によっては離婚といった辛い「別れ」をかならず強いられるのが、夫婦の常。

人間、生まれてくるのも一人ならば、逝くときも、けっきょく一人なのだ。少なくとも彼の場合、結婚とはその寂しさを紛らわせるための、まやかしに過ぎないのである。哀しいことだ。

 

 

それに比べ、先日見かけた、島田紳助氏について書かれた記事‥。なんて素敵な“余生”を過ごされているとのだろうと思った。

 

 

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週刊文春 11月2日号[雑誌] 誌面より

 

 

 

芸能人時代、あのツンツンしていた紳助が今、とても穏やかなのだそうな。芸能界への未練は一切なく、芸能界でやりたかったことはすべてやり切ったという氏は、引退後、自分のしたいことを好きにやって、自由に生きている。働けるときに目一杯働いて、あとはゆっくり休む‥‥男なら誰もが憧れるそんな生き方を、氏は実践していた。

あのツンツンしていた紳助が、老後に本当に必要なのは「友達」だなんていう。友達の生活水準にあわせ、旅行も格安ツアーで行き、飲み会も割り勘。対等な関係でいてこそ、真の友情が芽生えるのだと説く。この、変わりよう‥‥

 

むろん、氏はまだ有り余る金があるのだろうし、孫までできて夫婦仲も円満。一介な庶民である私などと、一概に比較するわけにもいかないが、老後を穏やかに過ごせるヒントを、当該記事で垣間見れた気がした。

ただ、いつの世もやはりカラダは資本である。懸命に老いに抗い、マッチョとまではいかないまでも、還暦を迎えた男とは思えない瑞々しさ、若々しさを保っているとある。実生活が充実しているヒトは、常に輝いてみえる。そこに妻や家族の姿はなくとも、自分もそんな人間でありたいと思った。

 

 

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