センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

西武「高木」の失敗

高木勇人(28)の埼玉西武ライオンズ入りが決まった.....

 

 

獅子ファンは、さぞほくそ笑んでいることだろう。私もてっきり内海、大竹、杉内あたりのビッグネームあたりにいくのかと思っていたから『そう来たか!』と。また別の意味で歓喜したにちがいない。名前や過去の実績に捉われることのない「現実重視」だった。

一方の読売ファン、心中は複雑なのではないか。いっそ大竹寛とかなら、それほど“ダメージ”は負わなかっただろう。よりによって、西武球団が“指名”してきたのは、まだ3年目の右腕‥である。これは一岡竜司(広島)の二の舞だと危惧する声が、はやくも聴かれ始めているけれども、本当にここの補強は“ブレブレ”である。

 

そもそも野上亮磨の獲得自体「?」という話は、以前にも話した。野上にいくなら、前年の岸を狙えよと。これに加えて、傷だらけの陽岱鋼。ハム晩年は満足に走れなかったし、投げられもしなかった。‥もちろん、そういった情報は読売側にも入っていたのだろうが、それなら、オリックスFAの糸井嘉男に行くべきではなかったか?案の定、今季の陽はさして戦力になれなかった。

古いネタでいうと広島のベテラン・川口和久。彼に大枚をはたくくらいなら、同年に西武をFAした工藤公康に投資すべきだったろう。その後、工藤は常勝ホークスの礎を築いた。‥明らかに“巨人寄り”だったFAという制度が始まってから、この球団の目先だけの補強、根本にある体質は何にも変わっちゃいない。

 

 

ブロッコリー2000 西武ライオンズ SIGN CARDカード No.R05 高木大成

Amazon.jpより

 

 

まぁぶっちゃけ、高木勇人の方も、今シーズンはケガをしていたらしいし、パ・リーグの水に合うかどうかも判らない。ただ「西武・高木」がシックリくるのは、過去に高木姓の主力が同時期にライオンズで活躍していたのも起因している‥と思われる。

なおオリックスには現在「吉田姓」が4名も在籍しているそうで、日本ハムも「石川姓」が、3名いた時期もある。どうも【引き寄せの法則】が、野球界にもあるらしい。

 

西武の「高木」は大成と浩之。ともに大卒、左打ちの内野手で、プロ入りも一年ちがい。しかし、大成は慶応からのドライチで鳴り物入りで入団。浩之の方は、どちらかというとユーティリティプレーヤーといった塩梅で、地味系。タイプはまったく異なった。

筆者が不思議なのは大成の活躍期間の短さ。それだけの素質を持っていながら「主力」としていられたのは、せいぜい実働3年といったところか。ケガや、なかなか野球に集中できない要素が、プロ野球選手として一番能力を高められる2、3年目の頃あたりに重なってしまったのは、彼にとって不運だったかもしれない。

‥本をただせば、プロでもキャッチャーをやりたかったはずの大成が、西武を選んでしまったこと自体が間違いではなかったか‥‥今になって、そう思う。念のため当時のドラフトは「逆指名制度」を採用していた。

 

いくら大物とはいえ、一介の新人が伊東勤という偉大な捕手の壁を越えられるはずもなく、現に、伊東は引退間際まで正捕手として居続けた。西武は大成の捕手としての能力も高く買っていたようだが、2年目からはもう内野手に転向させられ‥。

彼のそれまで完璧だった「人生設計」が狂ってしまったのは、ここからではないか。もっとも西武球団からするとコンバートは“既定路線”であったのだろうが、なにより「打てる捕手」を目指していた大成からしてみれば『聞いてないよ』そんな心境であったにちがいない。もし‥もしも、あのとき西武を選ばなければーー

 

これも古いネタだが、桐蔭学園時代‥‥すでに1位候補としてリストアップしていたのが、日本ハムだった。ハムとて、田村藤夫という重鎮がドッカリ居たからどうなったかは判らないけれど、高木大成という元来、華のあるプレーヤーを、プロでもっと長く見ていられた気はする。

 

 

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