センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

日記的なもの 映画【フローズン】

スキーやらスノボやらといった「ウインタースポーツ」の類を一切やらなくて‥というか出来なくて、“昔は”けっこう気にしていたものだ。

 

冬に、冬らしいことをやらないのは、何か『損した気分』とでもいうのだろうか‥。人生を“謳歌”していない気がした。また物理的な面からいっても、今はそうでもないのかもしれないけれど、とりわけスノボができる男はモテた。夏、海に行けないのなら(注:筆者はカナヅチ)せめてスノボくらいはと長年思っていたが、とうとう行動に起こせずじまいで、現在に至る。

しかし、そんな迷える子羊を救ってくれたのは、いつかのタモリ氏だった。たしか【笑っていいとも!】のテレフォンショッキングでの一コマ‥。氏はこう仰っていた。

 

なんで寒いときに、寒いところへ行かなきゃならないんだよ

 

なるほど、と(笑)。本当にその通りだ。好きでもないのに、無理してわざわざ極寒のゲレンデに繰り出す必要もあるまい。女にモテたいというのもお門違いで、そもそもスノボ好きのカノジョができてから、検討すればいいのではないか‥そう考えをあらためたのだが、けっきょく、そんなカノジョは僕の前に現れなかった。おかげで無駄な労力と金を使わずに済んだ。タモさんに感謝したい。その節はありがとうございます。

 

 

冬のゲレンデは怖い。【元気が出るテレビ】で人気を博したあの彼も、スキーの最中での事故死と訊いた。素人が迂闊に近づくのは危険極まりない。ウインタースポーツに慣れていたはずの彼らでさえも、予期せぬトラブルに見舞われ、還らぬヒトとなってしまった。

‥もっとも、これは創作の話だが、現実に起こらないとも限らない。スキー場が舞台となった、恐怖のパニック映画【フローズン】について、きょうは考察してみたい。

 

 

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なにやら“美味しそうな”タイトルである。けれど、これを侮って観ると、痛い目に遭う。まさに恐怖の連続であった。

夜間、男女3名が周りに誰もいないリフトの上に取り残されてしまう。なぜこうなったか‥詳細は差し控えるが「若気の至り」とでも言っておこう。彼らの場合、最大にツイていなかったのはスキー場の次の営業が一週間後であったこと。当然、その間はスキー場に訪れる者はいない。つまり、そこに留まり続ければ必然「死」を意味してしまう。

 

彼らも必死になってリフトから脱出しようと試みるも、高度は相当なもので、飛び降りるわけにもいかない。しかし、それ以外に手立てはないとみた、ひとりの男が果敢にダイブ。‥‥半ば自殺行為である。本当の恐怖がこれから待ち受けているとも知らずに。

 

足に重傷は負ったが、幸い、命に別状はなかった。だが、身動きがとれないなかで、今度はオオカミの群れに取り囲まれてしまう。彼はオオカミの餌食となり、リフトの上から、ただ見守ることしかできない他の二人は半狂乱‥。

 

って、ちょっと待った!

 

オオカミがヒトを襲った話なら訊いたことはあるが、向こうから襲ってくるケースはほとんどない。オオカミからすれば、自分らのテリトリーに侵入してきたことに対する威嚇なのだろうが、それにとどまらず、なんとヒトを“食って”いるのだ。もの凄い勢いでガツガツと‥‥。本作によってオオカミの「イメージダウン」は免れない。

そういえば、事前に『どんな死に方が怖い?』という話がリフト上で交わされ、彼は『サメに食われること』と返答していた。まさか数分後に自らがオオカミに食われることになるなんて想像もしていなかっただろう。しかし、ここでの‥僕の中での問題は『オオカミとサメを一緒くたにすな』ということ(笑)。オオカミはジョーズのように凶暴な生き物ではない。

 

‥すっかり“悪者”にされてしまったオオカミ。怯え続けているわけもいかず、残った二人は、リフトからの脱出を懸命に試案しあう。途中、切羽つまった状況でありながら、彼らが男女のペアであったために、なんとなく甘~い雰囲気に。

 

命からがら地上に降り立った男が、またもオオカミに‥‥。もうやめて!!これ以上やったら動物占いが「狼」の人たちに恨まれます。さて、最後にひとり残された女の方、エマ・エルの運命はいかに!? といったところ。

 

ほとんどネタバレに近くなってしまって恐縮だが、スリルは味わえる。そして、リアリテイだ(オオカミ以外)。とりわけウインタースポーツを好む方々には、そう思われるだろう。予告編にあった映画の謳い文句『スキー場に行くのが怖くなる』 も、満更ではない‥かも。

 

 

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