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日本ハム・アラカルト 【高卒野手のアレコレ】

開幕2軍も覚悟したが......

 

 

ファイターズ・清宮幸太郎のこと。ここまでオープン戦無安打‥。特に11日のベイスターズ戦は4打席4三振と完膚なきまでに翻弄され、さすがの栗さんもファーム落ちを決断するかと思いきや、今後も1軍に帯同させるという。

 

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 やはり、清宮も「人の子」だったということか。‥いずれヤルことは解っている。最初からプロの世界に順応するのは、いくら彼でも難しかった。

まぁいいだろう。何も開幕から暴れまわる必要はない。新人王を狙うなら「追い込み型」のほうが断然有利だし、チームとしてもそのほうが助かる。そもそも成績だけだと順風満帆に見える、西武一年生の清原和博も、厳密にいうと、当初はプロの分厚い壁にぶち当たっていた。

 

清宮同様、オープン戦はまったく打てず(さすがにヒットはあったが)、期待されたホームランは1本もなし。公式戦が開幕し、プロ2打席目で本塁打‥‥華々しいデビューを飾ったが、実はその後、長期スランプに陥っていた。いよいよ二軍落ちも検討され始めたGW頃、徐々に当たりを取り戻す。そして夏場に大爆発して、3割30本の大台の乗せた‥‥。

 

清原見たさの客もいる。下に落とすのは、せめてGW明けしよう‥。特に不人気時代のパ・リーグ球団なら、そういったことも大いに考えられる。彼にとって、あの年のターニングポイントだったといえる時期だろう。そこで結果を残した清原は一軍に居続けることができた。

 

清原は少し特殊なケース。オープン戦でダメなら、普通は二軍で開幕を迎える。松井秀喜がそうだった。

松井もオープン戦では打てず、開幕二軍。清原のごとくGW期間中に一度一軍に昇格し、初ホームランも放ったが、ふたたび低迷。ゴジラの片鱗をみせてくれたのは、やはり、夏場頃ではなかったか。甲子園を沸かせた彼らでも、“いきなりの”活躍はなかった。

ファイターズでいえば、近年だと大谷翔平張本勲以来の高卒開幕スタメン。その試合で2安打を放ったが、終わってみれば打率は2割3分台‥。初ホームランは7月で、計3本。高卒1年目にしては上々な成績だけれども、決して胸を張れる数字ではない。投打とも本領を発揮し始めたのは実質、翌年からである。

 

大谷以外の高卒野手‥‥筆者が憶えているかぎりでは田中賢介。「東福岡のケンスケ」は、鮮烈。オープン戦で巨人の桑田真澄から安打を放つなど、前評判どおりのバッティングセンスを披露。しかし、それでも開幕は二軍。チームはちょうどビックバンの全盛時代‥。焦らずファームでじっくり育成させる方針に切り替えたのだろう(一軍昇格は9月)

 

2001年ドラフト5巡目ながら、野中信吾という佐賀・神埼高校から入った内野手も、当初かなり期待を寄せられていた。金子誠以来となる、高卒ルーキーの一軍キャンプ帯同。また当時の大島監督のほれ込みっぷりから、開幕一軍の可能性を周囲に漂わせていたが......

 

 

大島退陣の影響もあり、わずか2年で横浜へ

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清原や松井、大谷翔平らにも引けを取らない“大物感”に、私も『清宮なら‥』という想いも少なからずあったが、現実は甘くなかった。それほど高卒野手の一年目からの活躍は難しい。今後の打撃内容次第では、開幕二軍スタートもいよいよ現実味を帯びてくる。

しかし、「終わりよければすべてよし」。プロは結果がすべての世界。シーズンを終えたときに、清宮幸太郎の本当の凄さが分かる。そう思いたい。

 

 

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