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【「シーズン回顧」vol.5 高梨裕稔&太田賢吾】エースのやきう日誌 《12月11日版》

ファイターズの今年の敗因.......

 

 

野手陣なら勝負所で大田泰示なりレアードなり、主力に故障者を出してしまった点が痛かった。投手陣‥‥ここで生じた誤算が、実、いちばん大きかったと思う。ポイントはふたつ。

 

第一に、抑え投手を固定できなかったこと。

今シーズン、ファイターズで「セーブ」をあげた投手が7名もいる。2014年から守護神として君臨していた増井の移籍はあったにせよ、7投手は、さすがに多すぎる。うち、複数セーブをあげたのは石川直にトンキン、それから有原と浦野で4名と、苦闘ぶりを物語っている。最後に投げる投手がなかなか定まらないようでは、厳しい。

‥ただ幸い、ペナント終盤からポストシーズンにかけては、石川直がずっとこの役割を担っていた。来年こそは、確かなクローザーがファイターズにも誕生しているかもしれない。

 

誤算ふたつめは、「第二先発陣」の不調。

主にカード初戦を任せられる機会の多い、マルティネス・上沢・有原を「第一先発」とするならば、そのあとを担うローテーション投手、高梨裕稔・加藤貴之が今シーズン‥思うような結果を残せなかった。

 

「第一先発」は有原が年間を通じて好不調の波が激しく、結果、マルティネスも負け越してしまうも(10勝11敗)、上沢が奮迅の活躍をみせて11勝6敗。ひとりで貯金5をつくり、トータルでみれば、7つの貯金をチームにもたらした。一方「第二先発」の加藤は5勝8敗。高梨も5勝7敗。ふたりでマイナス5‥。

前半戦、第6の先発枠をかけて争っていた3投手を、仮に「第三先発」としてみよう。村田透が6勝3敗、上原健太が4勝0敗、杉浦稔大が2勝0敗で、トータルでプラス9。先発の谷間としての役割をきっちり果たしてくれたどころか、彼らの奮闘がなければ、ファイターズはAクラス入りさえ叶わなかったはずだ。

それだけに「第二先発」‥‥。加藤、高梨この両投手で、いくらかの貯金が作れれば、もうワンランク上の戦いができていた可能性もある。改善の兆しが見られなかったことから、後半から揃って先発ローテーションを外されてしまったのは、我々としても残念だった。

 

 

と、ここにきて衝撃的なニュースが飛び込んできた。

高梨が東京ヤクルトスワローズトレード?

 

www.sanspo.com

 

 

‥先述の経緯から、トレード自体は全くありえなくもなかったが、先日契約更改を終えたばかり。しかも、交換相手がサムライジャパン入りの経験を持つ、秋吉亮で二度驚く。

互いのニーズが一致したのと、秋吉も今シーズンにかんしては不振だったとの由。ある意味“妥当”だったのか。それにしても、一昨年新人王を受賞した、まだ5年目の投手‥。ファイターズ球団はトレードに出す時期が早い。

 

餞別の意味も込めて、彼に再フォーカスしてみると、2018年開幕直後は良い投球をしても勝利投手になれず『高梨さんに勝ち星を』と、とりわけ野手陣が躍起になっていたのを思い出す。完投で初勝利をつかみ取ったのは、高梨の意地だろう。

 

 


完投で掴んだ今季初勝利!4/25 vs.バファローズ

 

 

終盤2イニングで8点差をひっくり返された、4月18日の西武戦(メットライフD)。強力ライオンズ打線を、7回まで散発の3安打に封じ込んだ力強い投球‥。皮肉だが、劇的な展開も相まって、トラウマ的に忘れられない。

8回終了時に1点差まで詰めよられてしまい、それでも後を継いだ投手、野手陣を笑顔で出迎えていた。まだ余裕はあった? いや、きっと内心はヒヤヒヤものだっただろう。周囲を気づかい、努めて明るく振舞っていたにちがいない。‥あの時期、みんなが高梨に勝たせてあげたかった。

 

 

遊々さんぽ 「川越 ?KAWAGOE?」

 

 

“ショックの度合い”でいえば、こちらの方が大きかった。高梨と共にヤクルトに移籍する太田賢吾......

 

10月初め、敵地での楽天戦。キレ味抜群な松井裕樹の「鬼速球」をとらえ、左中間を鋭く抜いていった適時スリーベース。まさか、アレが“見納め”となってしまうとは‥。課題は打撃と言われ続けてきたが、年々向上の跡は見られた。東京ドームで放ったプロ初本塁打は、ライナーでライトスタンドに突き刺した。

身長186センチの太田がセカンド、あるいはショートのポジションに就くと、ひと際目立つ。超大型内野手のルーツは、埼玉の川越市。

幼少の頃、同市に住んでいた筆者は、太田のハム指名をどんなに喜んだことか。つい先日も、私用で貴方の母校の近く、丸広百貨店にも足を運んできたばかりだというのに.......

 

手塩にかけて育ててきた栗山監督が了承するわけがない。太田を指名したのは、おそらくヤクルト側からの“強い希望”なのだろう。見る人は、ちゃんと見ている。そう割りきるしかない。

‥どうせ行くなら東京でレギュラーつかんで来い。そして、おもいっきりハムのフロントに今回の放出を悔しがらせてやるんだ。

 

 

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