センテンス・オータム

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【恐怖「まったく笑えなくて」いいとも!?】エースの普通の日誌 《2019年12月28日版》

樋口毅宏著【タモリ論】の世間様からの評価が、まぁ低いこと.......

 

 

個人的にいちばん許せなかったのは、同著でビートたけしへの愛も語っている点だ。タモリとたけし、両方が好きなんて往時のファンからすればありえない視点。

人気絶頂の頃の競演はほとんどなく、あくまで噂のレベルではあるが、芸風も異なる二人の仲は、悪いとされていた。我が家のケースをとってみても私は「タモリ派」、母は「たけし派」といった具合である(元テレなど一部の番組は好きだった)。したがって両者との共演も多く、比較的、中立な立場をとっていた明石家さんま“も”好きなら、まだ話は通じるのだが。

 

筆者の「タモリ好き」を決定づけたのは、言わずと知れた【世にも奇妙な物語】。これ以外にも【Mステ】と【笑っていいとも!】は、かなりの頻度で視ていた。そう考えると、特に1980年代後半以降のタモさんは「司会者」とか「案内人」のような地位を、すでに確立していたことになる。

 

でも、やはり世間一般のイメージでいえば「お昼の顔」‥タモさん=いいとも!ではなかろうか。【タモリ論】を名乗るだけに、いいとも!の逸話・秘話の類もたくさん覗けると思ったら、案外そうでもない。訊けば全放送の1/10も観ていないという。それが本当なら、おそらく私よりも少ない。よくぞ「いいともマニア」(同著より)を語れたものだ。

 

 

オープニングに必ず姿を見せた、ピンク髪の青年は今いずこ

笑っていいとも ウキウキWATCHING ORIGINAL COVER

(C)amazon

 

なるほど、どうりで有名なエピソードしか書かれていない。たとえば生放送ならではのハプニングについて記された項でも、有吉佐和子の「テレフォンショッキングジャック」だったり、山崎邦正(現・月亭方正出演時の「年内放送終了するんですか事件」であったり。

しかし、筆者から言わせればあんなのハプニングのうちに入らない。いずれも笑いに転化することができたのだから(もちろん当時の関係者は焦っていただろうが)。携わる芸人によっては“オイシイ”事件ともなる。

 

笑いにもならないのが、本当の事件。筆者は2回、いいとも!で目撃している。

ひとつが「手錠事件」。この回はたまたまリアルタイムで視聴していて、長らくトラウマとなった。ある企画に参加した素人が自らとタモさんに手錠をはめ、外せなくなってしまったという‥‥。後年ネットあるいはテレビで、コトの顛末を語るタレントもいたからご存知の方もいるかと思う。

 

幸運にも最近、某所で当時のVTRを視る機会に恵まれ、約四半世紀ぶりに確認すると、ヤバい。共演の片岡鶴太郎が、まさに『シャレにならない』 と激怒しているのだ。あの久本雅美でさえ動揺の色が隠せずに、珍しく噛んでいる。‥新たな気づきとともに、あらためて当該シーンの恐ろしさに震慄。

 

もうひとつは「RISKY事件」。これはわりと有名だが、一般の方が番組に送ったB´zの【RISKY】という楽曲のCDに、まったく別の音源が収録されていて、心霊企画で紹介されたもの。

 

だいぶ経ってから、それが灰野敬二氏が作った曲であることが判明したのだけれど、曲中、女?のうめき声や悲鳴があまりにリアルすぎて、客席および視聴者が凍り付いてしまったのは言うまでもない南原清隆のビビり具合には笑えたが)

もしかしたら、当時の様子が動画サイトなどで覗けるかも。その暁にはぜひ視てほしいのだが、種が解かっていても怖いから、本当に‥。

 

 

私が思う、いいとも史上最強最悪のトラウマ回。これらは【タモリ論】では論じられていなかったが、“笑えない”いいとも!だから、あえて載せなかったのか‥‥だとすれば著者の見識は、間違っていない。

 

 

《参考》

タモリ論 (新潮新書) 

 

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