センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

【1998「GTO」今昔物語】エースのドラマ日誌 《2020年1月31日版》

昔の「学園もの」ドラマを見ていると、都度、意外な発見があっておもしろい。

 

 

まだ無名だったころの役者が生徒役で教室の端っこの方にいたり、【教師びんびん物語】の観月ありさ、【ツインズ教師】での浜崎あゆみといった、他分野でも成功を収めた名がチラホラ見られる。のちの“出世”に繋がった、こういう役者にとっての「アタリ作品」を筆者は幾つか知っているが、1998年版GTOも、そのひとつに挙げられるだろう。

 

鬼塚英吉役・反町隆史は前年放送の【ビーチボーイズ】に続いてのヒット作。この後も順調にキャリアを積み重ねていった一方で、“グレート”にはなれなかった、鳴かず飛ばず気味の俳優も、なかには当然いる。クッキリ明暗が分かれた【GTO】の出演者たちを、一部の教職員役も交えて回顧したい。

 

 

第一話で【Forever】がかかってたのは笑える

いち教師です

(C)amazon

 

子役時代から一定の知名度があった山崎裕太。本作品ではなにか中途半端な不良(ワル)役で、あまり存在感を出せなかった。

代わりに強烈なオーラを放っていたのが、池内博之。それもそのはずで、放送当時21歳。‥この世界ではよくあることとはいえ、やはり相応大人びた彼は、クラスの中でもかなり目立っていた。抜群の目ヂカラが印象的な彼だったけれど、GTO後も主演主役を張れるまでには至れていない。近年は活動の場を海外の方に移しているようだ。

 

直後に「ブレイク」したのは、菊池善人役の窪塚洋介で、立て続けに連ドラ出演。【ロングラブレター漂流教室】を筆頭に、個人的に好きな出演作品も多い。私生活で世間にいささかネガティブなイメージを植え付けてしまったのは残念だ。GTOでは学年トップクラスの頭脳を持つわりに、鬼塚に寝返るのもめっぽう早かった。

 

本作品のマドンナ生徒ともいえる、相沢みやび役の中村愛美には、輝かしい未来が待っている、はずだった。鬼塚とよく行動を共にしていた希良梨よりも、イジメの急先鋒という役柄もあって、彼女の印象の方が断然根づよい。翌年放送の【リップスティック】でも主要キャストに選ばれ、ここでは窪塚と近しい役に‥。嘘か誠か、ある雑誌に掲載された卑猥な記事が、女優・中村愛美の運命を大きく変える。

 

 

◇史上最高の逆転劇

 

GTOではイジメられ役。屋上から飛び降りたすえ、鬼塚に救出された小栗旬が、今や人気俳優の地位に。結果的に同ドラマで、もっとも出世を果たしたのは彼だったかもしれない。映画にドラマに引っ張りだこ、プライベートでは美人のカミさんまで手にした。当時は池内や窪塚らの陰に隠れて、特段脚光を浴びていたわけでもないのに、つくづく人生とは分からぬものだ。

 

ここで教職員に目を向けると、まず鬼塚のよき理解者・冬月あづさ役の松嶋菜々子。‥彼女は「幸運の星」のもとに生まれたとしか思えない。鳴かず飛ばずの時代から某バラエティー番組を“踏み台”にして名前を売り、本作品を皮切りに以後も【やまとなでしこ】【家政婦のミタ】と次々と高視聴率ドラマに出演。彼女の芝居がどうのより、まず第一に、作品に恵まれたのは明白だろう。

 

何もかもが順調すぎて怖い

GTOスペシャル

(C)amazon

 

 

最後に忘れがたきキャラ、内山田ひろしに触れておきたい。学校では大威張りの内山田も、家庭では居場所がなく、娘たちから邪険にされている‥。嫌味だけど、どこか憎めない教頭の役を、中尾彬が実にコミカルに演じていた。

こういった姿を見たのは、個人的には初めてだったけれど、それからの氏の活動ぶりを拝見していると、なにかGTOを通じて“新境地”を拓いたようにも感じた。

 

 

にほんブログ村 ニュースブログへ