一都三県で、きょうにも「緊急事態宣言」発令か――
またしても。‥まぁ専門家の話によれば、これでも遅すぎたくらいだそう。100年前に起きたパンデミック「スペイン風邪」を知る者は、もうこの世の中にほとんどいない。未知なる新型ウイルスの知識、向き合い方への情報も乏しく、現代(いま)を生きる人々がそこまでの危機感を持てなかったのは致し方ないにせよ、いわば積極的に「外出」を促すGotoキャンペーンとやらは明らかにやりすぎだった。
昨年から見始めた【24-TWENTY FOUR】はSeason3に突入。今度の敵は「致死率の高いウイルス」そんな様相を序盤から呈しており、勝手にシンクロ‥。
シンクロといえば年末放送の【風の谷のナウシカ】。むろん、日テレサイドもこの情勢を踏まえて当作品をセレクトしたのだろうが『マスクなしでは生きられない世界』に、あらためて同調の想いを強めた。
愛しのキンバリー。CTUにコネ入社wしていたとは
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◇【ザ・ノンフィクション】振りかえり
低俗なフジテレビで定期的に観ている番組は、もはや【ザ・ノンフィクション】と「世にも奇妙な物語」くらいである(笑)
昨年放映されたものも大体チェックしたけれど、世相を反映してか、こういったタイトルが目立った。
・「お父さんと13人の子ども ~新型コロナと大家族」
・「コロナと中華街 ~私はこの街で生きていく」
・「禍の中でこの街は ~新宿二丁目とコロナと私」
コロナ禍による売り上げ減で懊悩する、いろんな商売人たち‥。かえって描きやすい部分はあったかもしれないが、正直、食傷気味であった。
豪華客船で繰り広げられる人気シリーズ?「婚活クルーズ編」は一度も放送なし。全ての始まりだった、あの「悪夢」を連想させることからやむなしとはいえ、100%フジが仕込んだとしか思えぬ、金持ちの中に混じった「売れない芸人」とかのリアル婚活。ねるとん世代的には、けっこう愉しく映ったのだが。‥ヤラセと解ってはいても(笑)
そういえば農家に嫁いだ女性が取り上げられた昨年の回で、作為的な演出が行われていたのを、彼女自らが動画サイト上で暴露。あいかわらず脇が甘いフ~ジコちゃんである。
こんな感じだから、特別印象に残ったという回はない。
ネットで少し話題になったのは9月放送【東京でビッグになりたい ~所持金10万円のホームレス】。運よくFXで儲けて大金を手にした若い男の話。‥そんなことはどうでもいいのだが、筆者がもっとも腑に落ちなかったのは、気軽に「ホームレス」を名乗らせていた点。この男には帰ろうと思えばいつでも帰れる、実家があった。「ザ・ノンフィクション」を謳うなら、もっとリアルなホームレスを追ってほしい。その方が社会のためにもなる。
少ないながらも、個人的に好きだった回をピックアップすると.......
・52歳でクビになりました ~クズ芸人の生きる道
・花子と先生の18年 ~人生を変えた犬
・就職先はさる軍団 ~師匠と弟子と新入社員
クズ芸人とは、ひどい言われようだが番組を観る限りでは、確かにクズの極み(笑)。終盤で「女装芸」に活路を見出していた、物語の主人公・小堀敏夫。
あれからどうしたのだろう。彼がその後、バズったとかの話は一向に伝わってこない。曲がりなりにも全国放送されたのだし、少しは売れたっていいと思うのだが‥。彼と近い世代では「錦鯉」の長谷川雅紀(49)がここにきて一気に台頭。何より小堀自身が危機感を持っていないのが、いちばんの問題だ。
日光さる軍団を映した【就職先は‥】は、勉強になった。あーいう所に勤めている人たちは皆、動物‥ここでは「猿」が好きで、勤め先にしているのかと思っていたら、ちがった。私たちと同じように、フツーに就職活動を行ってきたうえで「日光さる軍団」へやってくる新入社員も、中にはいた。
そうした個々の「温度差」もあって、社員寮を逃げ出してしまう新入社員の女の子がいたりだとかは‥まぁ、番組とすればおいしかったのか(結局帰ってきたし)。観たところ、言葉が通じない猿に一から芸を教える新入社員のキツさ・厳しさは、正月放送の【教場】の比ではない(笑)。当放送によって、さる軍団で働く者のマイナスなイメージを視聴者に与えていないか、それが唯一の懸念材料?
【花子と先生の‥】は、長年連れ添っていた犬を看取るシーンが泣けた。今年はコロナから少し離れて、できればもう少し明るいノンフィクションを目にしたい。