ふじいたかし著【埼玉西武ライオンズあるある】(※1)。ダ埼玉在住の筆者周辺の書店には、こういった書物がけっこう並んでいるのであるが、コレに倣い「北海道日本ハムあるある」を、ここで一つ挙げてみよう。
劇的な勝ち方をしない代わりに、劇的な敗戦は数多い――
もう一種の「伝統」といっていいかもしれない。
21日の千葉ロッテ戦など、その際たる例だろう。9回ツーアウトから、誰が岡大海に「逆転サヨナラアーチ」が飛び出すなど予想できたか。‥放送席でさえ『岡には何とか繋いでもらい、次の荻野貴司に回して欲しい』と言っていた(笑)
千葉ロッテファンは、まさに望外な喜びであったろう。反対に、やられた日ハムのファンにとっては最悪中の最悪。悪い夢を見ていたかのよう。
9回ツーアウトから起死回生の一打。先日もオリックス相手にコレをやられたばかり。‥昨今、ハムに一度でもこんなシチュエーションがあっただろうか。守護神が登場してくればアッサリと抑えられ、でなければ「あと一歩及ばず」的な、そんなシーンをもう数えきれないくらい、我々は目の当たりにしてきた。
千葉ではこの男の復調気配だけが唯一の救い
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ネット媒体含めた、スポーツ担当の記者はまだいい。記事が出るまである程度の猶予があり、パソコン一つで記事の修正も簡単にできてしまう。その点、ヒーローインタビューの「シナリオ」を書いているライターは大変だ。
筆者もその分野ことはよくは分からないが、たとえば先の千葉ロッテ戦であれば、プロ初勝利がもう間近に迫っていた「伊藤大海用」の原稿が、間違いなく完成していたはずだ。仮にハムが逃げ切りに成功していたなら『救援投手の様子を、ベンチからどんな想いで見守っていましたか?』など、あるあるなパターン。あとはインタビュアーがその通りに進行をするだけ‥‥だったのに。
それがあの一瞬で急きょ、サヨナラ弾の「岡大海用」に書き換える必要に迫られた。チームも違えば、当然、状況もまったく異なる。「アドリブ」の効くインタビュアーばかりでもないだろうし、通り一遍のことを聴いていては観客も盛り上がらない。‥ネット裏では様々な動きとご苦労があったと推測される。まぁ試合に勝った千葉ロッテ側からすれば、それも嬉しい誤算なのだろうが。
筆者とて、スケールは小さいながらも「新人連続毎回奪三振」のタイ記録をつくった際に名前が出た、OBの木田勇に関する文章を幾つか練っていた。なのに、あのホームランで全て消し飛んでしまった。あまりのショックの大きさから、木田さんどころではなくなってしまった。
ふと冷静になり、毎度好投していても勝てないルーキーが、本当に可哀想で可哀想で‥‥。おかげで昨夜はだいぶ寝つきも悪かった。「当事者」でもない私がなぜここまで、もがき苦しまねばならぬのか(苦笑)
宮西への信用は揺るがないといっていたはずの、栗山采配も解せなかった。代わりに出た投手が打たれたから言うわけではないけれども「8回は宮西」、貴方がそう決めたのではなかったか。舞台裏で何が起きていたのか、こちらは知る由もないが、監督自体がグラついているようでは、この先も厳しい。
《参考》
(※1) 埼玉西武ライオンズあるある