前半戦も終わりになって、ようやく他の「強い」5球団と対等に渡り合えるようになってきた......
先週でいうなら打線が4試合中、3試合で二桁安打を記録しており、打ち負けなくなったのも大きいが、今シーズンの北海道日本ハムには、いろいろ不思議な点も‥。
ひとつは、ホームゲームで大きく負け越しているのに、ビジターでは勝率5割以上。通常であるなら、だいたい逆のパターンが多い。
ふたつめは、これだけ借金をかかえているのに、なぜか「1点差ゲーム」に強い点。一般的にはこうした、僅差のゲームをモノにできるのは「強い」チームの証であるはずなのに、ダントツの最下位という摩訶不思議。
これらの事象を考察するうえで、ピタリと符合したのが先日、旭川の試合で揃ってお立ち台にあがった、北海道日本ハムが誇る強固なリリーバー4人衆。彼らの成績、残した防御率がわりと解りやすい物差しとなった。※左がホーム、右がビジター。河野は先発を務めた分は除く。12日現在
河野竜生 12試合 0.00→15試合 0.64
堀瑞輝 15試合 3.09→20試合 1.04
ロドリゲス 9試合 3.86→17試合 1.10
杉浦稔大 11試合 1.64→19試合 3.86
この順番で、競った試合および勝ちパターンの試合で繰り出される継投。
主に「6回の男」河野は、ほぼ変わらず。どこで投げても安定している。堀とロドリゲスが顕著。データの上ではホームで打ちこまれ、ビジターの方が得意。抑えの杉浦のみ、ホームゲームの成績がよかった。
今季はここまで地方開催の試合も多く、札幌ドーム以外の数字も含まれている。本丸・札幌ドームにかぎれば堀は3.24であり、ロドリゲスにいたっては4.76まで悪化してしまう。巡り合わせもあるとはいえ、この辺りの数字も、今季、札幌ドームで北海道日本ハムが勝てていない要因のひとつに挙げられるかもしれない。
堀は右打者を得意。右腕のロッドは逆に左打者得意の妙
(C)amazon
4投手による、必勝継投‥。たしかに最近ハマったかのようにも映るが、いち個人的には、あまり型にハメすぎてほしくない。第一、先発投手が度々5回で降板してしまうようでは寂しいし、一時期流行った「一人一殺」ではないが、ときには対戦打者に応じてなど、従来のように、もっと柔軟で姿勢で臨んでほしい気持ちもある。とりわけ変則気味の堀は、より重宝したい。
彼らの台頭により、宮西尚生の出番もずいぶんと減った。「世代交代」と言われればそれまでだけれど、連続年50試合登板に黄信号‥。だが、百戦の宮西のチカラを必要とするときもかならずや訪れるはず。
経験豊富な秋吉亮、公文克彦も合わせて、本来の調子を取り戻してくれれば他球団にも見劣りしない、相当強力なブルペン陣を築くことができる。
後半戦は中堅・ベテラン勢の意地にも期待したい。