先日、いしだ壱成の話をしたときから無性に【ひとつ屋根の下】が見返したくなり、昨年末「一気見」をした........
そこで得たあらたな気付き、飼い犬「ケンケン」の性別がメスだったこと‥‥ではなくw、大路恵美の俳優力の高さである。
大路と言えば、そうそうたる柏木兄弟のメンツの中では地味な存在で、オープニングでも、当時無名に近かった山本耕史と一緒にクレジットされるのが常だった。ところが最終盤になって「大役」を仰せつかる。暴漢に道端でレ〇プされてしまう役だ。これが契機となり、ドラマでは離れ離れになっていた兄弟たちがふたたび心通わせる‥。
筆者とほとんど同世代の彼女は、当時17歳。年齢にしてはかなりハードな役柄で、このことを思い出しては私生活のテンションが下がっていたと、のちに当人も語っている。まさに、演者の人生までも惑わせる「野島作品」といったところだ(詳細は前回記事参照)。
キャバクラ勤務も経験
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兄弟を演じた他の役者と比べ、彼女がいまひとつ俳優として大成できなかったのは、このだいぶ印象の濃い役柄が尾を引いていた可能性も、完全には否定できない。が、彼女が柏木小梅という女子高生の役に「ドハマり」していたのも事実であって、あらためて観ると実に芝居が巧い。その世代にありがちな揺れ動く気持ちの変化であったりだとか、細かな表情の作り方が絶妙なのだ。弱冠17歳のクオリティとは、とても思えない。
姉のノリPほど売れなかった理由は分からないが、ひとつ、彼女は本名で芸能活動をしていた。声もかわいいのだし、もっと「それっぽい」芸名をつけるのも戦略上、アリだったのではないか‥‥昨年亡くなった某大物占い師ではないけれど、なんだかそんな気もしてくる。
近年は俳優活動以外も
しかし、見てくれている人は必ずどこかにいるもので、レ〇プ事件から5年後‥‥別の作品で兄の福山雅治と、今度は「婚約者」の役で出ていたのにはいささか感慨深かった。
主役はもちろん、大路ではなく常盤貴子の方だったが。