6月18日、世にも奇妙な物語「22夏の特別編」が放送されるとのこと.......
ここのところ夏と秋に送られる。近年は6月でも真夏のような暑さになる日があり、特に違和感はないけれども、その季節に相応しい鳥肌モンの恐怖作品を、1本くらいは期待したい。
本編放送まで不定期で『本当はもっと怖い』または『別の怖さ(不気味さ)がある』そんな世にも作品を深掘りしていこう。すでにご覧になったことがある人も、コレを知ったらさらに見方が変わる、はず?
case.1【黒魔術】1991年2月14日放送 主演:高嶋政伸
仲睦まじい新婚夫妻。会社の上司の奥さん、あるときは同じ団地に住むご婦人方から執拗にいびられる新妻を守ろうと「黒魔術」を習得した旦那。術をかけられたものは次々と亡くなっていく。その生贄に使われる小動物たちの惨殺シーンがムゴいうえ、最後は自身が妻に黒魔術かけられて逝く‥‥なんとも後味の悪いエンディングだった。
この作品で気になった点が一つ。物語序盤、妻が避妊していたシーンである。もう結婚したのだからと、コンド―さんなしで交わろうとするもそれを頑なに拒み続けていた。彼女は妊娠を望んでいなかったのである。
最後のオチが、夫の生命保険で多額の金銭を受け取ることであったから、浮かび上がるのはつまり、はなからソレ目的で今の旦那(高嶋)と結婚したということ。だから子どもも、彼女にとっては不要だった。
こう考えると、実におそろしいオンナ。劇中、さんざん愛らしく振舞っていただけに余計に、である。このような性悪に引っ掛からないよう、特に世の男性方は注意していただきたい(苦笑)
case.2 【死ぬほど好き】 1990年7月12日放送 主演:石田ひかり
「まだ駆け出しの頃の」野島伸司が描いた作品として紹介されることも多いが、当時はもう【愛し合ってるかい!】などのドラマも世に送り出されていて、それなりに名の知れた脚本家だった。だから、おそらく「片手間」程度につくられたのではないか。もしくは世にも奇妙のようなショート作品が苦手か。全体的に、かなり雑なつくりになっている。
ヒロイン役。ブレイク前夜の石田ひかり
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おおまかなストーリーは、好きなコを振り向かせたい男子高校生が一度「死んだフリ」をして、彼女から本心を聞き出そうとする。ところが予期せぬトラブルが生じてしまい、そのまま生きたまま火葬されてしまうといった、トンデモ落ちw
‥当話の本当の怖さは、ここではない。この亡くなったあとで『息子には生命保険をかけていたから』なんだのと、まるで彼の死を悦ぶかのような両親の姿である。また、それを堂々彼の友達に打ち明ける神経の図太さよ(笑)
現代ならまちがいなく、視聴者から「親ガチャ」と叩かれていたことだろう。
《つづく》