アリエル・マルティネスの入団が正式に決まった。ようやく.......
本人もドラゴンズで経験がある捕手のポジションに就くのを希望しているということで、ファイターズがどのような起用法をするのか気になるところだが、いちばんは打撃に期待を寄せているのは間違いない。
かなり漠然とした意見を書かせてもらうと、このマルティネス‥ 相当やるのではないか。見るからに打ちそうである。まぁ、それを言ってしまったら今シーズン在籍していたヌ二エスも、打ちそうな外見「雰囲気」はしていたのだけれど(笑)
ただ筆者が着目したのは、打率。規定打席未到達ながら、2022年は.276。3シーズン通算でも.274。傍から見たら普通のコンタクト率かもしれないが、考えてみてほしい。レアード退団後、ファイターズの外国人野手は目まぐるしく代わった。彼らの入団一年目の打率をここに列挙してみると......
.255 ワンボーロン(2019年)
.220 ビヤヌエバ(2020年)
.197 ロドリゲス(2021年)
.174 ヌ二エス(2022年)
.209 アルカンタラ(2022年)
誠に散々たるもの。打席数の違いはあれど、皆100打席以上に立ってこの体たらくだ。3年契約を結んだワンとアルカンタラ以外は1シーズンで見切られた。したがって、すでに日本で経験を積み、ここまで安定した打率を残してきているアリエル・マルティネスには自ずと期待が高まってしまう。
唯一、セとパでリーグのちがいはあるが、今季の交流戦での成績を見てみるとパ球団相手によく打っている。いちばん苦手としたのが打率1割(10-1)だったファイターズ戦なのはイイ意味で皮肉。打率2割7~8分、札幌ドームよりはホームランが出やすいであろう新球場で20本前後打ってくれれば、昨今の新外国人の成績を鑑みても十分合格点をあげられるのではないか。キューバ出身の捕手もできる、ファイターズでは異質の助っ人に来季注目したい。
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マルティネスが加わり、あと近藤健介を渡した福岡ソフトバンクから使えそうな選手を引っ張ってこられれば(人的補償)おそらく来季は戦える。その選手次第によってはだいぶ満足のいく補強となるのだが、2018年オフの高揚感には敵わない。
なにせあのときはオリックスから金子千尋、台湾の英雄・王柏融がW加入。おまけにドラフトでは金農旋風を巻き起こした吉田輝星。実に野球ファンの心くすぐる選手補強であった。それからチームがずっとBクラスなのは‥‥。
成績が下降線を辿っていたとはいえ、オリックスの大エース。金子千尋がハムにやって来るなんて夢にも思わなかった。まともに投げられたのは8勝をあげた移籍初年度だけ。けれども、在籍4年で彼が有形無形なものをチームにもたらしてくれたと信じている。
望んでいた現役続行は叶わなかったが、今度は指導者として自身のような「柱」になれる投手の育成を託したい。