「ルフィ逮捕」の報を茶化し気味に伝えた芸人がバッシングを受ける事態に.......
でも、当該芸人を別に擁護したいわけではないが、報道スタジオにいるスーツを着込んだ硬い表情をした大人たちが大マジメに「ルフィ」を連呼するさまは、たしかに異様でもあった。
主犯格と見られる渡辺容疑者はフィリピンの司法当局から「ビッグボス」と呼ばれていたとか。‥まさか昨シーズンの野球界を席巻した「あの方」を意識していたわけでもなかろうが、今シーズンより「ビッグボス」の呼び名を自ら止めていたのは、やはり生まれながらにして「持っている」というか、強運な持ち主である。
妙なところであやうく事件に巻き込まれそうになった、こちら旧ビッグボス‥ 新庄剛志監督。新加入選手の入団会見などで尋ねていた『どこで投げたい?』『何番打ちたい?』は、おそらくリップサービスも兼ねていたのだろう。希望に満ちてファイターズの門を叩いた彼らにこれを問うのは大いに結構だ。意見を汲んでくれる監督は選手からも歓迎される。が、それも時と場合、選手にもよる‥と感じたのは 吉田輝星の先発調整を知って。
率直に『え?まだ頭で行かせる気?』と。‥先発に強いこだわりがあることは、本人も前から口にしていた。けれども昨季の数字から彼が中継ぎ・抑えに適性が見られたのは誰の目で見ても明白である。
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先発登板したのは4度‥。プロ野球の世界では、けっこうな数のチャンスを与えられた方だと思う。だが、そこで結果を残せなかった(勝ち星なしの3敗)。
別に「中継ぎ」という役回りを軽視しているのでも、先発よりワンランク下に見ているのでもなくて、単純に、このポジションで彼が好投をしていたのは紛れもない事実なのである(47試合2勝5HP 3.31)。
「一球入魂型」の吉田には、短いイニングの方がハマるのではないか。秋田での凱旋試合。5回途中2失点が昨年唯一、先発の役目を果たしたといえる内容の登板だったが、あのときムンムンと発せられていたアドレナリンも、競った試合をしている場面でこそ、より活かされる‥ そう自分には映った。
幸い、吉田を抜きにしても先発の頭数は揃っていそうだし、何よりその適性ぶりがデータにもちゃんと表れている。もう一段階飛躍させる意味でも、どうにか中継ぎ指令をボスから出せないものか。
‥こうした目線で外から「ワガママ」を言えるのも開幕前、まだ希望しかないキャンプ期間中の醍醐味だ。