痛快な逆転劇.......
10日の福岡ソフトバンク戦は、今年新加入の選手の活躍が目立った。故障者が続出しているチーム事情なだけに、その勝ち方は非常に有意義だった。
決勝弾のアリエル・マルティネスに、勝利投手がオリックスから移籍の齋藤綱記。そして開幕直前に千葉ロッテから移籍してきた福田光輝が、移籍後初安打を含むマルチ安打&初打点。
それまで打率ゼロの福田5番起用には驚いたが、結果的に彼がはたした役割は大きかった。マルティネス弾の呼び水となる安打に、中押しのタイムリー。‥なかなかヒットが生まれなかったけれど、凡打もイイ当たりは多かった。これをキッカケに主力選手になってくれようものなら、ファイターズサイドにとってはまさに、嬉しい誤算だろう。力強いスイングといい、なにか打席内で雰囲気のある選手だ。
福田抜擢とともに、好投の先発・鈴木健矢を替えて送り出した齋藤起用も冴えた。左腕の、一説では宮西尚生を意識したともいわれる変則なフォーム‥ 彼が求められているのが「左打者封じ」なのは誰の目でみても明白で、当日はそれに応えた格好だ。同じ左腕の堀瑞輝が不調のなか、齋藤が加わってくれれば今後大きな戦力となる。
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でも、それにしたって唯一といってもいいレギュラーの松本剛まで欠いてしまうことになるとは‥。ここのところチームが勝っているからオオゴトとはされていないものの、冷静に考えたら、けっこうな緊急事態である。せっかくコロナが収束してきたら、今度は故障禍がチームを襲う。
松本のケガの状態は現時点で判らないが、軽症であるのを願うと同時に、ファームでは石井一成、加藤豪将がすでに試合に出始めている。この調子で徐々に離脱中の選手が戻ってくれば、上位の球団とも良い勝負ができるだろう。元MLB戦士、アレン・ハンソン加入でチーム内に起きるケミストリーにも期待を寄せたい。
今シーズンは、マジに秋まで愉しませくれるかもしれない。