26日、ファイターズが「3度目の正直」でCS出場を決めた。
まずは決勝ホームランの 清宮幸太郎。なぜか新庄監督は彼をあまり褒めたがらない。ただ、前監督の栗山英樹氏も、わりと清宮に厳しいところはあったし(21年シーズンは二軍で塩漬け!)、元々そういう性格「キャラ」なのかもしれない。
僭越ながら代わりに筆者が褒めさせてもらうと、今季は勝負強くなった。100打席以上立った選手の中ではチームNo.2の得点圏打率、.394をマーク(27日現在以下同)。レイエスとともに、後半戦は主軸として機能した。
あと、目を見張るのは対左投手の打率。当該決勝弾も左腕の古謝樹から放った。プロ入り時はからきし打てず苦労したが、今シーズンは対左も.296。対右投手が.304でほとんど変わらない。このあたりの数字にも進化の跡がうかがえる。
守っては一塁、三塁、外野もこなす地味に?ユーティリティ・プレーヤー。7年目でようやくその豊かな才能を開花させてくれた。
(C)amazon もうこんなコスプレもできない!?
9回1失点完投勝利で今季14勝目。文字どおりチームをCSに導いた、伊藤大海。
14勝はリーグ単独トップ、これで3連続完投勝利。うち2試合が完封とくれば、筆者に、あらぬ妄想が浮かんできてしまった。ワンチャン‥‥
沢村賞、イケるんじゃね? と。
ちなみ現時点で「勝率6割以上」「25試合以上登板」「150奪三振以上」で同賞の基準にあたる3項目を満たしている。「防御率2.50以下」は、今の2.66から仮に次回登板で9回完封したとしてもその数値を上回ってしまい、ほぼ不可能。あとは次の登板にも勝って「15勝以上」を果たせれば、全7項目中の4項目を満たすこととなり、伊藤大海も候補に挙げられる‥ と見たのだが、セ界は広かった!
他を見渡すとパ・リーグはそこまででもないのだが、セ・リーグのほうに「強敵」となり得る人材がズラリ。
伊藤大海と同じ14勝をあげている巨人・菅野智之。完投数は3と少ないが、防御率が1.70。勝率も.824の高数値で伊藤大海より上‥。
勝ち星が15に届くかは微妙だが現在13勝で、いずれもセ界トップの4完投3完封の阪神・才木浩人も、有力候補の一人となろう。なお、こちらも防御率は堂々の1点台、1.61。
完投数(5)の多さを武器にしたいも、決して突出しているわけでもなく、抜群の勝率と安定感を誇るセ・リーグ投手の猛者を押しのけての受賞は、やはり、至難だろうか。