ドラフトが終わった後の喪失感......
あれは一体どこから来るのだろう。候補生でも、候補生の家族でもなく、関係者でも何者でもない、単なる野球好き素人のドラフト感想記。
まず、大きなトピックとなったのが、新庄剛志監督の来季続投報道。本人も就任当初に『Maxで3年』と言っていたし、現役のときと同様に、また急に辞めてしまうのではないかと少しヒヤヒヤしたけれど、とりあえずよかった。ファンはともかく、選手からも続投を望まれていたなら、それは続けたほうがいい。
肝心のドラフトは、筆者がアマチュア野球に精通していないのもあって判断がしがたい。入札するも抽選で敗れて、目玉の宗山君を獲れなかったのは残念。けれども、識者たちの意見に耳を傾けると概ね、好意的に捉えられているようだ。
言われてみれば、1位は宗山君と福岡大大濠高の柴田獅子君で迷っていたような球団幹部のコメントも事前に見られたし、再抽選で、その柴田君を無事に指名できたのだから「大成功」といえるかもしれない。また、1/2の確率で彼を引き当てたのが新庄監督というのがよかった。将来ビッグプレーヤーになったとき、ずっと使われる映像だろうし、わけの分からぬオッサ‥ 失礼、社長サンよりずっと絵になる(笑)
ひとつ懸念しているのは、投打二刀流での育成プラン。‥そんなにこだわなくても良いのではないか。打者でも投手でも、どちらかで戦力になってくれれば構わない。2年前のドライチ・矢澤公太の今季の「どっちつかず」な様子を観て、ますますその想いを強めている次第(ただ矢澤の素質の素晴らしさは素人でも解かる)。
(C)amazon 今年は投手として飛躍も‥‥
2位も高校生の藤田琉生君(東海大相模高)。なんと、身長は大谷超えの198センチ!
これだけ上背のある左腕で‥少々聴こえはよくないが、プロ野球界で大成した選手を、筆者はあまり存じていない。「育成ファイターズ」の腕の見せどころだ。
上位は二刀流と長身サウスポーの「ロマン型」で来た。現実的に考えて、技術や体力的な部分であったり、来シーズンからいきなり戦力として見なすのはさすがに苦しい。もちろん球団もそれは解かっての指名だろう。
しかし、新庄政権発足後初のドラフト会議で指名した1位・達孝太、2位・有薗直輝、4位・阪口樂、5位・畔柳亨丞、7位・松浦慶斗の高校卒五人衆が、一軍定着まで少なくとも3年以上かかっている「リアル」を目の当たりにすると、やはり即戦力といえるような選手を上位に1人は欲しかった。
‥優勝からしばらく遠ざかっているのもあるが、それ以上にごくごく個人的な事情もあり、筆者のような壮年になると、いつコロっといってしまうか分からない。悠長に5年も待っていられないのだ。齋藤のとは字のちがう、もう『逝くだけー』よ。本当、勘弁して(笑)。ホンネを言うなら一年でも早く、優勝を見届けておきたいところ。
それを思うと、プロ野球の監督って偉いと思うよ? ドラフト指名でありがちな『将来を見据えて』とか『チームの未来のために』って言ったって、当人はもう数年後に居なくなっている可能性が高いのだから。辞めたら別にチームがどうの関係ないでしょ。上位は毎年即戦力で行きましょうや! ‥と思うあたりが、ワシの生まれ持った度量のなさかw
そうそう、新庄監督から「ハズレ1位」はやめてほしい『当たり1位』が良いと。以前、他所で同様なことを指摘する記事が見られ、自分も「ハズレ1位」を使うのは控えようかと思っていた。当該記事では「繰り上げ1位」が良いという意見があり、筆者も今年からコレを使おうとしていたが、先手を奪われたカタチ。‥まぁどっちでもイイか(笑)
SNSで情報を集めていたら柴田獅子君の祖父がライオンズファンなんだとか。‥そりゃそうだよね。そして柴田君の生まれた日が、新庄監督が現役時代に「引退宣言」をした日と同じ。‥あの日、ワシ東京ドームにおりやした。
5位・山縣秀君(早大)の内野守備は宗山君より上手いらしい。『10年に一人』と謳われた逸材よりもイケてる守備‥。もう期待しかない。この山縣君をはじめ、3位の明大からの浅利太門君、6位の法政大・山城航太郎君の「東京六大学三人衆」には来季から、ファイターズのさらなる上位進出に向けて早速力を貸していただきたい。