U-NEXTにあった【聖者の行進】を、つい一気見してしまった‥。
リアタイ含め、これまで何度も視ているのだけれど、一度視てしまったら、もう止められない。その度、心優しき音楽教師役の酒井法子に惚れてしまうのだが(苦笑)、今回あらためて感じたのは段田安則演ずる竹上社長の狂気。‥彼が時おり覗かせる表情の機微が、一層この物語の怖さを引き立てていた。
以後、中島みゆきが奏でるドラマ主題歌の【命の別名】、エンディングに流れる【糸】が脳内リピートしているわけだが、とりわけ多くのアーティストにもカバーされた【糸】の一節が最近、どうも頭から離れない。
こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中
歌詞では「糸」となっているが、ドラマの内容を鑑みるに、これを「人」に置き換えることもできる。『こんな人が なんになるの』
このように結局、「なんにもなれなかった」大人たちに送られてくる【みどり紙】という奇妙作品。‥これがまた、別種の恐怖があった。
戦時中の召集令状のごとく突如として送られてくる、緑色をした紙。これが送られてきたヒトは「不要」と見なされて、社会から抹殺される。でも、ただ抹殺されるのではなくて、急激な人口増加に伴う酸素不足を補うべく「木々」へと生まれ変わって、社会に貢献するのである。
だから「みどり紙」。‥なんだか風刺も伴っていて、やたらに恐ろしいオチだった。
前出【命の別名】の歌詞にもあった『何にもなれず 消えていく』がリンクする。‥現代は放送当時(平成初期)と異なり、むしろ日本にかんしていえば人口は減少に転じてきているようだから、少なくともこの恐れはないと、思いたい。
この【みどり紙】が送られた同日に【ボールペン】というタイトルの作品がある。内容は所定の緑色をしたボールペンで願いを書くと、それが叶う‥‥。
ストーリーを見るからに、特段、緑色でなければいけない必要性はなさそうなのだが、そこはスタッフに「遊び心」が働いたのだろうか。「みどりの日」として、統一された。
ちなみ、放送時期はリアルとは何ら関係のない秋、11月である。
