むしろ「逆」よりもよかったかもしれない‥。
ペナント最終戦で好投しながら敗戦投手となり、単独での最多勝を逃した伊藤大海。それ自体、残念ではあったが、その試合に勝って‥勝ったけど、クライマックスシリーズ(以下CS)先発で黒星がついていたら「肝心なところ」で勝てない投手の烙印を押されてしまうところだった。彼も見守るファン方も、CS勝利で全てが救われた想い。
しかし、皮肉なものである。どちらかというとファイターズは個人タイトル獲得より「打倒鷹」に向けてエースの伊藤大海を「中4日」「中5日」でペナント終盤戦に投入させたが、いずれも勝ち星には結びつかず。上記最終戦からいつも通りの「中6日」でCS初戦に充てたら勝利投手。‥やはり「ルーチン」を変えるのは、あまりよろしくない(笑)。まぁ、たしかに短期決戦ともなればそんな悠長なことも言っていられないのだが。
ただ、振り返ってみれば昨年のCSも彼をファイナルステージまで、温存。いわば「正攻法」をとらなかったわけだが、けっきょく試合には敗れてしまった。出し惜しみせず、最初から全力で対峙すべき‥という点において、今季の投手起用は個人的に嬉しい。
まだ余力を残していたように感じた伊藤大海‥ ファーストステージは早い回で降りてしまった北山亘基もファイナルステージでは、それこそ「中4日」「中5日」でバリバリ放ってくれるだろう。正攻法で臨んだ結果、今年は同ステージでも「ワンチャン」ありそうだ。
ともあれ、昨年のような一方的ではなく、イイ勝負がしたい。手に汗にぎる熱戦で野球ファンを沸かせたい。シーズン成績もほぼ五分。実は現行CS、ポストシーズンの勝敗もホークスとは五分(アドバンテージ分を除く)。2位からでも、可能性はある。
(C)amazon 1ST突破の立役者?
シーズン前にあった田中正義と齋藤友貴哉の「Wストッパー構想」。このド終盤にきて、それが機能するとは新庄剛志、誠におそるべしw
正直に話せば、田中正義はともかく制球難があった齋藤の抑え起用は不安だった。だが、ここにきてどうだろう‥。制球難なんかナンのその。渾身のストレートを投げ込む姿は自信で満ち溢れている。
タイガースとのトレード決定時、江越のほうが「目玉」扱いをされて、のちに新庄監督も本当は『藤浪クンが欲しかった』と明かしていたが、齋藤で大正解。‥今や「打」で欠かせない戦力の郡司裕也といい、いつからこんなにトレード上手な球団になったのか(笑)。新庄采配以外に、編成部門のグッド・ジョブ。ドラフト、新外国人に加え、トレード戦略が上手くいっているのも、チームを上位に押し上げた要因のひとつといっていいだろう。
さてさて、15日からのファイナルステージ‥。負傷離脱した柴田獅子に代わってグーリン・ルェヤンが先発候補に挙がっているとか。『ん?そんなにファイターズって先発投手がいなかったっけ?』という疑問はさておき、やはり、初戦の戦いが重要だ。達孝太でいくのか福島蓮でいくのか‥執筆時点では判らないけれども、ごくごく個人の希望を述べさせてもらうならば加藤貴之や山崎福也、中堅クラスの先発を観たい。ホークスに左打ちの好打者が多いのもあるが、経験の浅い若手に初戦を任せるのは荷が重すぎるだろうと‥。
二戦目以降は先の伊藤大海(二戦目なら中4日)、北山の登板も可能。おそらく勝負になる。いや案外、グーリンあたりも好投しそう。レギュラーシーズンではホークス相手に勝っているし、それまで目立たなかった、こういった投手がスポットを浴びるケースが短期決戦ではままある。‥ひそかに期待したいところ。
繰り返し、今回はとにかくおもしろい勝負をしたい。
