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【放映権という名の「マネー・ボール」ネトフリが暴いた 日本メディアの敗北「プロ野球」ここまで言って委員会598】メランコリー親父のやきう日誌 《2026年2月28日版》

Netflixの会員登録画面。筆者は結局、決済ボタンを押した。すべてはWBC「だけ」を観るために‥。

それは大谷翔平の期待値であると同時に、巨大サブスク資本に対する、日本の野球ファンの敗北宣言でもあった。

 

舞台は文京区、東京ドームだ。だが、その熱狂を電波に乗せて届ける権利は、もはや日本の民放にはない。何百億という放映権料の壁の前に、もはや一国の「国民的行事」は、海を越えたアメリカ企業の私有地(プラットフォーム)へと囲い込まれたのだ。

 

日本のテレビ局が指をくわえて見守る中、我々の払う月額料金は、太平洋を渡ってシリコンバレーへと積み上がる。いいビジネスだ。‥本当に。かつて誰もが同じ時間に同じチャンネルで一喜一憂した、あの「お茶の間の連帯」は、もう二度と戻らないのかもしれない。

 

月額料金を払っているが、同時にネトフリの株価を支える「数字」の一部に過ぎない。WBCというナショナリズムの熱狂すら、彼らにとっては「第1四半期の純増数」という無機質なデータに変換される。

大谷がホームランを打つたびに、シリコンバレーのサーバーが喜び、アルゴリズムが微笑む。この構図こそ現代で最も洗練された「収奪の形」ではないか。

 

(C)amazon ※プールC(東京ドームR)以外も放映される

Netflix

 

日本のテレビマンたちが「野球愛」や「公共性」という古いスカウティングに縋っている間に、外資の巨人はアルゴリズムと時価総額でマウンドを制圧してしまった。

まるで映画【マネー・ボール】で、経験豊富な老スカウトたちが、データと効率を説く若きGMに一掃された、あの残酷な転換点のようだ。来週、東京ドームで繰り広げられるのは、国民的行事の皮をかぶった、高度な「資本の再配置」に過ぎない。放映権という名のチップを積み上げた者だけが座れる、この冷徹な株価操縦ゲーム。

 

WBCの熱狂を横目に、解約予約のページをブックマークする。大会が終われば、ワシの支払った数百円は、ネトフリのバランスシートを微かに押し上げる一滴の数字となり、太平洋の向こう側へと吸い込まれていく。

 

リモコンの電源ボタンを押し、強制的に熱狂を遮断する。網膜に焼き付いたスタジアムの光が消えたあとに広がるのは、デジタル資本主義という名の、だだっ広い「空白」だ。

日本のテレビ局が、もはや自分たちの手に負えなくなった「ゲーム」の残骸を呆然と眺めている姿が、映画のラストシーンの残像と重なって見えた。

 

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