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【その放物線は未来を拓くか―新時代を連れてくる使者たち「プロ野球」ここまで言って委員会610】メランコリー親父のやきう日誌 《2026年4月07日版》

今季から米大リーグ、ホワイトソックスに移籍した村上宗隆が日米通算250本塁打を達成。

その熱波が海を越えて届いたかのように、今、北の大地でも異常な事態が起きている‥。

 

開幕から9試合を終えて、ファイターズのチーム本塁打数が22本。この驚異的な数字は、単なる好調を超え、もはや「前兆」と言っても差し支えないだろう。万波が5本、清宮が4本。若き大砲たちが描くアーチの競演は、ファンに「もしかしたら」という、かつてない予感を抱かせ始めているのだ。

実はこの両選手、節目のプロ通算100本塁打に迫っている。万波が13本、清宮があと20本(6日現在)。彼らと同年代の村上には遠く及ばないも「100」の数字は、とりあえずの、一流選手の目安となるだろう。

残り24本で開幕を迎えた清宮は、これまでの自己ベストが18本塁打であり、今季中の到達は正直『厳しいのでは?』と感じていたが、3月中だけで4本‥。一気に「大台」突破が現実味を帯びてきた。

 

高校時代から世代屈指のアーチストとして名を轟かせた清宮からすると、少々時間を要してしまった気はする。が、ここから本人、ファン方に希望の湧くデータを紹介すれば、チームOBの田中幸雄氏が初めて20本塁打以上を記録したのが、プロ9年目。‥つまり、今の清宮と同年数だ。田中氏は、そこから200以上の本数を積み上げた。したがって清宮も200、300の数字もあながち不可能な領域ではないと見る。

村上にだいぶ後れをはとってしまったが、NPB‥日本でひたすら積み上げていくホームランも、また一興。今度は清宮が新時代ファイターズの「希望の星」となれるか。

 

(C)amazon 拙守は多少目をつぶれる?

【SP】TBP01-F17 清宮 幸太郎

 

西川遥輝も移籍後第1号。‥振り返ればオープン戦、打率.152という寒々しい数字。その低迷の裏に、かつての天才打者の面影はなかった。

 

そんな中、新庄監督の助言を受け、退路を断って着手した「打撃改造」。我々が目の当たりにしたその新フォームは、もはや知る者の記憶にある「西川遥輝」を完全に捨て去ったものであった。まるで柳田悠岐を彷彿とさせる、身を削るようなフルスイング。

確実性という盾を捨ててまで、彼は一体何を手に入れようとしているのか‥‥。そこにあったのは、華やかなスターの座をかなぐり捨てた、一人の「求道者」の壮絶な覚悟である。

 

主砲・レイエスが故障でスタメン落ちする不測の事態。そこに投じられた一石が、西川のスタメン起用であった。オープン戦の不振を目の当たりにしていた者にとって、それは驚き以外の何物でもない。しかし、彼はその懐疑の目を、自らのバットで粉砕してみせたのである。

白眉は4日のバファローズ戦。昨年からチームが苦手とする久里亜蓮を相手に放った同点弾は、まさに「ギータ」を連想させる放物線を描き、ライトスタンドに吸い込まれていった。

 

いかなる打順、いかなる状況下でも結果を出す西川の執念は称賛に値するが、真に刮目すべきは新庄監督の慧眼であろう。フォームの改造から起用法に至るまで、果たしてそれは一時の「勘」なのか‥。あるいは、精緻なデータに裏打ちされた「必然」なのか‥。

いずれにせよ、一部で侍ジャパンの次期指揮官候補とも目されている新庄剛志という男の底知れぬ才覚の一端を、我々は目撃したのである。

 

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