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センテンス・オータム

ディープ・マニアック・鋭く「DMS」 様々なアレについて... (シーズン中は野球ネタ多し)

【全部、言っちゃうね。本名・清水富美加、今日、出家しまする。】 千眼美子

野次馬根性というんだろうか‥。

 

捨て身の覚悟で書く、有名人の「暴露本」の類は昔から好きだった。桑田真澄の不正を暴いたソレは社会問題にも発展したし、中森明菜が母のように慕っていた事務所関係者は、彼女の“暗部”を赤裸々につづった。

 

芸能界の暗部を暴露した点においては、清水富美加の【全部、言っちゃうね。】も同様である。新鋭女優が過去に“ヤラされてきた”仕事の話‥お金の話‥事務所の話‥‥。前半のほとんどは、彼女の「愚痴」に、ただ付き合わされるのだ。

 

 

 

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私はコレコレこうで大変な思いを芸能界でしてきた→それで宗教にすがったら、身も心も楽になった→私も人を救える側の人間になりたい

 

極論、本の内容はそんな感じである。

‥なんて単純なんだろう。作家が本業ではないとはいえ、いくらなんでも中身がスカスカすぎる。自ら望んで手にしたものだが、少なくともこの本のために、幸福の科学出版から直に購入しなくてよかった。

 

自身が弱っているときに心の隙間に入ってこられるパターンは宗教に多々あるけれど、両親の影響で、幼少の頃から彼女も入信はしていた‥。

「なぜ今なのか」の問いに、千眼美子は「今やめないと死にそうだったから」と記しているが、なんてことはない‥。今、このタイミングで布教活動をするのがベストと考えたのだろう。いや、これは教団の思惑といってもいい。つまり、彼女は格好の「広告塔」として、ただ単に利用されているに過ぎないのだ。

 

そうとも知らず、“出家”に至った経緯をさも正当そうに、さらには悩める人を救うなどと、前半に“清水富美加”時代のファンを侮辱するかのような文章も書いていたヒトとは思えない、180度の転換っぷりには、おもわずこちらも苦笑いだ。

 

 

多種多様な芸能界で心身が病んだのはたしかだろう。しかし、だから“死ぬ”とか“死にたい”は、浅はかすぎやしないか。嫌なら、辞めればいい。人生を、ではない。今の仕事を。‥そもそも辛ければ逃げてもいいんだと、自身も本の中で言っていたではないか。

信仰の自由があるのと一緒で、仕事を選ぶのも本人の自由。芸能界に固執する必要なんかまったくない。それでも芸能界にすがりたい人間はたくさんいるし、清水富美加程度の代わりなら、他にいくらでも存在する。 病んだのを、芸能界や応援をしてくれたファンのせいには、しないでほしい。

 

ひとつの“書物”として読んだが、内容は至極浅く、そしてチグハグだった。

 

全部、言っちゃうね。 ~本名・清水富美加、今日、出家しまする。~